2009年以来毎年、東京・恵比寿で、展示、上映、ライヴ・パフォーマンス、トーク・セッションなど映像とアートを複合的に扱う国際フェスティヴァル『恵比寿映像祭2023　コミッション・プロジェクト』が3月26日まで開催中です。このたび、「コミッション・プロジェクト 特別賞」に荒木悠および金仁淑が選ばれました。

「コミッション・プロジェクト」で制作を委嘱された4作家の中から「特別賞」を決める審査会は、2月16日に東京都写真美術館で開催されました。

荒木悠、葉山嶺、金仁淑、大木裕之の作家4人は審査員に対してプレゼンテーションを行い、自身の言葉で作品のコンセプトや完成までのプロセス、コミッション・プロジェクトに参加した感想や成果について説明しました。

4人の作品はいずれも実験的かつ意欲的な作品ばかりで、審査にあたり議論は白熱、特別賞の選出は困難を極めました。

特別賞は、《仮面の正体(海賊版)》で、オリジナルとコピーの問題を、二面構成の映像インスタレーションで伝えた荒木悠と、在日ブラジル人学校を取材し異なる背景を持つ人々の個性に向き合うことを考察した金仁淑の2 名が選ばれました。

来年度の恵比寿像祭では、2人の作品の特集展示を予定しています。

荒木は、次のようにコメントしています。

「今回のコミッション・プロジェクトで何よりも嬉しかったのが、WISS の皆さんと、そのお友達が喜んでくれたことです。日々素晴らしいお仕事をなさっている、人生の先輩方の魅力を伝える術として映像が適していたのだと自信になりました。関章さん・福嶋隆之さん・宅間裕晃さん・広瀬伸治さん・波部吉宏さんと出逢えた幸運と、関係者各位に心から感謝いたします。今は早く、WISSの皆さんとYEBISUビールで乾杯したいです」

金は次のようにコメントしています。

「特別賞を頂きありがとうございます。今後も人々と丁寧に見つめ合いながら制作したいと思います。『Eye to Eye』の主人公であるサンタナ学園と制作にご協力頂いた全てのみなさま、素晴らしい機会を与えて頂いた東京都写真美術館と審査員のみなさまに心から感謝いたします」

恵比寿映像祭 2023 からスタートした新規事業「コミッション・プロジェクト」は、日本を拠点 に活動する新進アーティストに制作委嘱した映像作品を、恵比寿映像祭の根源的な問いである 「映像とは何か」を軸に「新たな恵比寿映像祭」の成果として発表するものです。これまでに蓄 積したネットワークを活用し、国内外の文化施設や文化組織での発信に広げることで、将来的に アーティストの創造活動を支援するスキームを作っていきます。 

『恵比寿映像祭2023 コミッション・プロジェクト』は、3月26日(日)まで開催中。

［開催概要］

恵比寿映像祭2023「テクノロジー?」

Yebisu International Festival for Art & Alternative Visions 2023, ‟Technology?”

会期：2023年2月3日(金)~2月19日(日)

コミッション・プロジェクト(3F展示室)、3月26日(日)まで開催時間は、10:00~18:00(木金のみ20:00まで)

時間：10:00~20:00(最終日は18:00まで) 

※それぞれ入館は閉館の30分前まで

休館：毎週月曜日

会場：東京都写真美術館/恵比寿ガーデンプレイス センター広場/地域連携各所ほか

主催：東京都/公益財団法人東京都歴史文化財団 東京都写真美術館/日本経済新聞社

共催：サッポロ不動産開発株式会社/公益財団法人日仏会館

後援：在日スイス大使館/在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ日本/ 株式会社TBSホールディングス/J-WAVE 81.3FM

協賛：リトアニア文化会議/EU・ジャパンフェスト委員会/サッポロビール株式会社/ 東京都写真美術館支援会員

協力：在日リトアニア共和国大使館/Jonas Mekas 100 !

公式HP　www.yebizo.com

Twitter: twitter.com/topmuseum/

Instagram: instagram.com/yebizo/

料金:無料

※一部(上映など)のプログラムは有料

〇上映(東京都写真美術館1Fホール) 料金:800円(前売)/1,000円(当日)

〇スペシャル上映: ジョナス・メカス―3章のフィルム・プログラム(東京都写真美術館1Fホール) 料金:1,500円(前売)/1,800円(当日)