今さら聞けない「寺山修司って?」──『日の丸〜寺山修司40年目の挑発〜』本日公開

『日の丸〜寺山修司40年目の挑発〜』

1967年の放送直後から抗議が殺到、閣議でも問題視されたTBSドキュメンタリー史上最大の問題作といわれるテレビ・ドキュメンタリーのリブート作品『日の丸〜寺山修司40年目の挑発〜』が、2月24日 (金)より角川シネマ有楽町、ユーロスペース、アップリンク吉祥寺ほか全国で公開中。そこで、今さら聞けない「寺山修司って?」について説明します。

時代の先駆者であり、今なお語られ続けるカルチャーアイコン・寺山修司。

 

1935年12月10日生まれで、10代初期から文才を発揮、俳句に夢中になった中学時代を過ごします。

 

高校時代、 全国高校生俳句会議を組織し、早稲田大学に進学後『短歌研究』で短歌研究新人賞特選を受賞、「昭和の啄木」と呼ばれます。

 

幼少期はスポーツ少年で、後に「あしたのジョー」の力石徹の葬儀を主催して話題となりました。競馬好きとしても知られ、レース予想の新聞連載や馬主になったりも。

 

1954年、『チェホフ祭』で短歌研究第2回新人賞受賞。1959年には詩人・谷川俊太郎の勧めでラジオドラマのシナリオも手がけ始めます。30歳になる頃には映画脚本5本、10本以上のラジオドラマ、20本ほどのテレビドラマ脚本を執筆するなど、気鋭の新人作家として高い評価を受けていました。

 

次から次へとジャンルを越境し常に異端者として見られていました。戦後日本の矛盾を鋭く告発、時代を挑発するスタイルはオピニオンリーダーとして若者たちの熱狂的な支持を受けます。

 

1967年、劇団「天井桟敷」を結成、数々の前衛演劇を発表。その後も映画監督として『書を捨てよ町へ出よう』(1971)など、6本の劇場用作品と多くの実験映画手がけるなど、一つの分野にとらわれない活躍を見せるも、1983年、47歳の若さでこの世を去りました。今年は没後40周年にあたります。

 

寺山修司没後40年記念認定事業として、3月「毛皮のマリー」、5月「演劇実験室カフェシアター地球空洞説」、6月「テラヤマ音楽劇★くるみ割り人形」、9月「奴婢訓」などの演劇公演や、寺山修司映画祭などを開催。

 

詳しくは、寺山修司公式ーテラヤマ・ワールドの HP https://www.terayamaworld.com/ をチェック!

TBSの新ブランド“DOCS”

本作を放つのは、劇場公開や映画祭での上映などドキュメンタリー映画を発表し続けているTBSの新ブランド“DOCS”(DOCUMENTARY FILMS の略称)。2021年よりドキュメンタリー作品だけの映画祭「TBSドキュメンタリー映画祭」を開催、全22本を上映しました。

 

第2回となる今年3月開催の「TBSドキュメンタリー映画祭 2022」では、クライマー・山野井泰史の壮絶な人生に迫った『人生クライマー 〜山野井泰史と垂直の世界〜』や、30歳を目前に控えたアイドルグループ・ももいろクローバーZを追った『ももいろクローバーZ 〜アイドルの向こう側〜』、社会に衝撃を与えた暴走事故を3年にわたり追い続けた『池袋母子死亡事故「約束」から3年』など、幅広いテーマを扱ったドキュメンタリー全11本を発表しました。

 

『日の丸〜寺山修司40年目の挑発〜』は、2月24日 (金)より角川シネマ有楽町、ユーロスペース、アップリンク吉祥寺ほか全国で公開中。

[作品情報]

『日の丸〜寺山修司40年目の挑発〜』

監督:佐井大紀 

企画・エグゼクティブプロデューサー:大久保竜 

チーフプロデューサー:松原由昌 

プロデューサー:森嶋正也、樋江井彰敏、津村有紀 

総合プロデューサー:秋山浩之、小池博

TBS DOCS 事務局:富岡裕一 

協力プロデューサー:石山成人、塩沢葉子 

出演:高木史子、村木眞寿美、金子怜史、安藤紘平、今野勉 

語り:堀井美香、喜入友浩(TBSアナウンサー) 

製作:TBSテレビ 

配給:KADOKAWA 

©TBSテレビ 

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