fy7dは「人が集う場を豊かにする、いい音・いい画」をテーマに活動して参ります。

 

 

黄金比、生命力。自然の根源を感じるYAMAGIWAのT2オマージュ作発表会

フランク・ロイド・ライトの手によって生み出されたタリアセンは、YAMAGIWAがアメリカのフランク・ロイド財団より94年から国内ライセンスをもとに製造を許されている。昨年にはフランク・ロイド・ライト生誕150周年を記念し、タリアセン2(T2)の限定モデルを発表したが、今回はその第2弾として、建築家の伊東豊雄さん、デザイナーの皆川明さん、彫刻家の名和晃平さんによるオマージュ作品をリリースした。

 

11月21日に東京・品川のT-ART HALLで行われたプレスプレビューでは、これらが一堂に集めてインスタレーションが施され、各作品のコンセプトが語られた。

 

 

 

続きを読む

100年前にタイムスリップ。オリジナルの鋳型を元に日本でリバイバル

照明器具O.C.Whiteは、1883年にマサチューセッツ州の歯科医であるOtis C.Whiteが、自身の仕事道具として発明。94年にはO.C.Whiteカンパニーを設立し、機械照明ブランドの地位を確立する。

 

機能美こそデザインと思わせる今回発売したVintage O.C.Whiteの原型も、19世紀末~20世紀初頭には発売され、近年はインテリアデザイナーやファッションデザイナーの間で愛好されており、オリジナルのビンテージ品の価値はひじょうに高い(アメリカで2600ドル~3200ドルが相場)。

 

とくに、デスク/フロアスタンドのレッグ部分やコーンジョイントと呼ばれるハンドルは、O.C.Whiteのアイコンとして人気が高く、このパーツが付いているだけで価格は倍になるという(4800ドルほど)。

 

「Vintage O.C.White」は、その数々の上質なヴィンテージ品を鋳型と図面に至るまでコレクションし、良さを知り尽くしたW.WORKSだから、本国の許可を得てリリースできた。いわば100年前のオリジナルを忠実に復刻するいう前代未聞のプロジェクトとなった。

 

価格も97,000円+税から295,000円+税までとひじょうにリーズナブル。100年前のオリジナルの名作が、日本で、新品で手に入る。日本には最高のものがあると自慢したくなる、そんな逸品だ。

 

 

[問合せ先]W.WORKS

 

東京・田町にあるヴィンテージショップ。オーナーの深田雅之さんがインテリア・ファッションブランドを手がける中で巡り会った家具を楽しめるお店として5年ほど前にオープン。北欧からアメリカまでジャンルを問わず、いい時代のいいデザイナーのオリジナル作品ばかりが集められ、ピカピカの状態で展示・小売りされている。

東京都港区海岸3-5-10

w-works-jp.com

ダウンサイジングしたジュエリー。器具で見せない照明で空間をデザインする。

2018年10月24日に発表されたFLOSの新作、アレンジメンツ(Arrangements)は、文字通り自由にくみ上げてアレンジ可能な照明だ。

ローゼットと呼ばれるカバーの部分(40,000円+税)と、天井のどこかに仕込まれるドライバー(59,000円)以外は、9種類のエレメントと呼ばれる照明モジュールを数珠つなぎにする。1700mmの長い棒「LINE」、L型の「BROKEN LINE」、円形の「ROUND」(S/M/Lの3種類)、涙型の「DROP UP/DROP DOWN」、四角形の「SQUARE」(SMALL/LARGEの2種類)を組み合わせ、大小様々な照明器具を創り出せる。

つまりはインスタレーションが伴う照明器具であり、ダウンサイズして考えれば、パーツを組み合わせてネックレスをこしらえるのに似ている。デザイナーのマイケル・アナスタシアデス自身も「ペンダントという言葉が照明とジュエリーの2つの意味を持つのは必然」とコメントしていることから、開発の動機となったのは明らかだ。

それぞれの照明モジュールは、光が透過するシリコン部分とフレームを形成するアルミ部分で構成されている。各エレメントが交わる部分を六角レンチで結合すると通電も同時に可能となる不思議。このシステムは特許を取得している。

また、ケミカルのペンライトのようにムラなく光るチューブ状の中身は? というと、導光板で拡散しているのではなく、小さいLEDの粒を多数配置しているという。

 

使い方はいろいろ考えられるだろうが、日本で一番人気なのは、ダイニングの上に「LINE」を使ったアレンジメンツ。しかしやはり見栄えがするのは、吹き抜けや公共施設のエントランスに大小の「SQUARE」を組み合わせたアレンジメンツ。LEDの登場により照明器具のデザインは自由になったが、もはや照明は器具のデザインで選ぶのではなく、カスタマイズして空間自体をデザインする時代になったということだ。工業デザイナーのマイケル・アナスタシアデスならではの機能性むき出しの世界観は、まだまだ広がりを見せそう。

続きを読む

リビングシアターの歴史が生んだ「時代」という名の新作ソファ。

来年で創立50周年を迎えるアルフレックスジャパン。いまや国内6つの直営店と北海道エリアはカンディハウス札幌、九州エリアはプロポスタ(アルフレックス福岡)、北陸エリアはリンテルノ バイ ヤマギシといったエリア総代理店、ハウスメーカー、設計事務所、デパート、インテリアショップといった全国のそれも様々な業種とのコラボレーションを積み重ねてきました。さらに2018年12月には新しいMolteni&C(モルテーニ)グループのキッチンブランドDada(ダーダ)のショールームをオープン予定とのこと。

そのアルフレックスジャパンが歩んだ道のりの象徴とも言えるのが、1987年に開設し昨年30周年を迎えた森の中の大型ショールームと3棟のモデルハウス、カーサミア河口湖です。いまや空間コーディネートを伴う家具のショールームは他でもみられますが、それを先取りしリアルな住居空間で照明やアートなどのディスプレイも含めて自分を表現する場としてのインテリアのあり方を今日まで提案・維持し続ける企業姿勢にはほんとうに驚かされます。

そんなアルフレックスジャパンが、2018年9月6日に新製品を発表しました。東京・恵比寿で行われた発表会では、代表取締役社長の保科卓さんが登壇。そこには、今回新製品のthe ERAを世に送り出すに至ったいきさつのヒントが込められていました。

続きを読む

音楽体験は「没入型」から「ながら聴き型」へ?

ambie earcuffsがワイヤレスに。「wireless earcuffs」が発売されました(¥12,000+税)。

 

有線のみでスタートしたambieがわずか1年でそのワイヤレスバージョンを発売するまでに成長したとのことで、そのヒットのヒミツを探りに発売前日に行われた製品発表会に伺いました。

 

「それがあることで生活がちょっと楽しくなるファッションを常日頃考えて活動している」という株式会社ビームスの児玉正晃さんは、ambieの遊び心と未だかつてない取り組みであるところに注目したとのこと。

 

「いまはシェアオフィスのように、いろいろな人との関わり合いが重視されています」。ambieはコミュニケーションツールでもあるし、もともとラジオ文化を持っている人の”ながら聞き”の再来にも似ているといいます。

 

そして、雪山を登ったときにambieを装着したエピソードを披露。「無音を楽しむ、外を感じながらというのはすごく快適で、人の自然な感覚に沿うのだろう」と語り、イヤホン以外のambieの今後を目撃したいとエールを送っていました。

 

また、株式会社CINRAの柏井万作さんは、「Apple MusicやSpotifyといったストリーミングが主流となり、選り好みしなくても何でも聞ける昨今。新譜漁りよりもテーマ性をもったプレイリストがもてはやされるようになった。それに伴い、トーク番組や落語といったコンテンツをもつPodcastも見直され、オーディオ機器も、単に音楽を聴く以外の使い方が増えてきた」といいます。

 

確かにモノよりコトとはよく言われますが、何かをやりながらという文化は、ambieの企画意図に沿うものです。

 

しかも昨今は、興味の沸いた事柄から調べ、好きなモノをつまみ食いして進む「まぜこぜ文化」だと柏井さんは指摘。かつてのように、”先ず入門者はここから”とのお作法通りには学習しないというのです。そして、時代とファッションのステレオタイプな紐付けも影を潜め、混在している状態だが、「それこそがその人の個性になっている」と断じています。

 

思うに、気に入ったオーディオ機器を持つことでなりたい自分になるというのは、昔も今も変わらないでしょう。ただ、自分の個性を外にも常に開いているという状態にいることこそが、今流の自己主張のスタイルなのかもしれません。

 

となってくると、音楽は人一人が聴くものというよりは、人々が共有する空間を演出するものに昇華されていきます。ネット上の交流とは違い、生身の人間同士がひとところに集まって顔を合わせ、聴き、語る・・・ステレオだけでなくイヤホンまでも含めたオーディオの世界が、そんな時代に寄り添う存在になってきたことが垣間見えた発表会でした。