プロジェクター×スクリーン、オーディオと暮らす

[NEWS]いい音&大画面が映える住宅インテリア最前線リポート

時間芸術を意識させるLINN series3

LINN series3

 

リリースでは「史上最高音質のワイヤレススピーカー」というキャッチが付けられている。

 

いま巷を賑わしているAIスピーカーとしての機能も、実はこのSeries3は搭載している。1本だけのモノラル再生も可能だ。

 

 

キャビネットは天然の鉱石を粉砕して成型したというが、マットな仕上げとティアドロップシェイプもあわせると、花瓶のように華やか。不遜に見えるだろうが正直に言うと、もしバルミューダがスピーカーを作ったらこんなデザインなるのかな、アリかも・・・と思った。

 

ティアドロップないしエッグシェルスタイルのスピーカーはKEFやECLIPSEなどこれまでもいくつか見られたが、きまって音の回折やらタイムドメインがどうとか機能的な「説明」が前に出る。

 

ところがseries3はアタマの部分がスパッと切られているのを根拠に、「ワイングラスかテイスティンググラスか」(リリース)と「感性」に訴える。モバイル用途でもないのに「特別な触り心地」を謳っているのだ。

 

そして天面のタッチパネル。

このサークルデザインは、先に発売されたSelekt DSMのトップに配置されたダイヤルと共通する。

もしかすると今後登場するLINN製品すべてのアイコンとなるかもしれない。

 

 

昭和から見た未来というか、永遠のSFデザインというか。時計の針のようなアナログ感覚もある。音楽も映画も時間芸術であることを意識させる。

 

 

果たしてそのサウンドだが、巷のいわゆるAIスピーカーの類いとは全くレベルが違う。

中身がSelekt同等だし値段も値段だから当たり前なのだが、30cmそこそこのブックシェルフスピーカーとは思えないほど朗々と鳴り、「何か問題でも?」とでも言いたげなぐらい立派なハイエンドオーディオシステムだ。

やっぱり時代はパッシブじゃなくてデジタルクロスオーバー&アクティブだと思わせる説得力がある。

 

 

Molteni&C(モルテーニ)新製品2020Spring

2020年2月5日、アルフレックスジャパンがモルテーニの新作発表会を開催した。

 

アルフレックスジャパンがモルテーニブランドを扱い始めて10年。モルテーニ東京ショールーム開設5年。そして、一昨年12月にオープンしたダーダ東京(Dada)の旗艦店も丸一年を経た。

近年は、キッチンブランドであるDadaを加えたことにより、ソフトコントラクトすなわちインテリア提案を含めたビジネスが拡大。昨年は森ビル六本木のサービスアパートメント(家具付きレジデンス)をリニューアル。二コラ・ガリッツィアが23戸のキッチンを含むインテリアデザインを手がけた。また、積水ハウス グランメゾン大濠公園10戸に標準装備された収納とキッチンもニコラが手がけた。マンションも立地と価格といった建築条件のみならず、日々の暮らしに直結するインテリアが選択の重要な要素になっていることを示している。

 

 

モルテーニグループがクリエイティブ・ディレクターにヴィンセント・ヴァン・ドゥイセンを招聘して、5年を迎える。その過程で鮮明になったのは、総合ブランド=モルテーニならではの世界観として、マテリアルミックスを実現してきたことにある。

 

これをソファ「グレゴル(GREGOR)」で見てみよう。本作は3タイプのシートワイドと25のバリエーションで構成するモジュールソファ。ヴィンセント・ヴァン・ドゥイセンの手によるモルテーニの第4作目になるが、既存の「ポール(PAUL)」「ルーカス(LUCAS)」「アルベルト(ALBERT)」とは異なる特徴を備えている。

 

第一は、マテリアルミックスによる演出力。高さ67cmという低い重心、19cmのマット調で繊細なスチール脚、ソフトレザー貼りのベースが放つ異素材のコントラストが秀逸だ。

薄いパネルで構成される「ヒューベルト(HUBERT)」テーブルと組み合わせることでより一層建築的、理知的な印象が強調される。

 

二つ目は、様々な生活スタイルに対応する点。

シートがセパレートできるのに、境目がない不思議な構造。ボルスタークッションはテレビを観るのにちょうどよく、ヘッドレストが首をしっかり支えてくれる。

 

幅61cmのウィングアームは、テーブルの機能を持たせることもできるし、寝そべって首を載せるにもちょうどいい大きさになっている。

 

三つ目はいつでも美しい佇まいを保つ点。

マシュマロのような内部素材シュロラックスは、made in JapanのTEIJIN製。独自のウレタンを採用したシートクッションと相まって驚きの復元力をみせ、整合性の取れた美しいラインを維持してくれる。

 

四つ目は、いつまでも末永く使えるということ。

32のパーツで構成されているということは、裏を返せば、傷んだ部品のみを交換、メンテできることを意味する。もちろん、マンションなどへの搬入も容易だというメリットもある。

 

 

そのほかにも、伝統に囚われない新素材と新技術満載の製品が登場。

 

ヴィンセント・ヴァン・ドゥイセンの手によるワードローブ「グリス マスター(GLISS MASTER)」。

30mmのフレームで構成し、壁面への固定が必要ないため、ガラス張りも可能。仕切り板がないことで、一覧性が高まった、というよりも、もはや収納でなくディスプレイ。トップグレードにはSYSTEMA7 Folding Pivot 180° Hinge Doorを用意(特許)。これは、上のみに蝶番がついた折り畳みのドアで、(1)片開きでは最大128cmのところ、この機構によって扉4枚分=256cmオープン可能となった、(2)天板に機構が内蔵されたので、通路(Passage)の扉としても活用できることにより、新しい住空間の可能性を示した。

 

つまり透過/非透過のパーテーションの役割も担うことで、パブリックとプライベートを絶妙に切り分けた住空間を創り上げることもできるというわけだ。

 

もはや家を固定するのではなく、上質な置き家具とコレクションを持って、様々な居住空間を求めて移動するのが上流の住まい方なのかもしれない。

MASTERWAL COLLECTION 2020

 

2020年2月6日、7日の東京におけるMASTERWALL新作発表会場は、恒例の銀座にあるマスターウォール東京ではなく、建築家向けの情報スペース「ASJ CELL」。

 

ウォールナットのウッディーな家具の印象が強い同社のイメージとは離れ、ファブリックも意識させたソフトな提案とともに、同ブランドが運営するTHE GREAT LAKESでのワイン立てやクラフトビールといった岡山の町興しの一環となる取り組みも紹介され、大いに賑わった。

 

 

今回の目玉、ひとつめは、Blueprintラウンジチェア design by シロロデザインスタジオ 近藤俊介さん。

 

目に飛び込んできたのは軽快で緩やかなフレームと低重心のフォルム。近藤さんが引いた青図とともに展示されている。

 

背クッションなしのロータイプ(¥145,000+税〜、予価・以下同)が印象的だが、座ってみると深い後ろ重心となるため、背クッションタイプ(¥190,000+税〜)が優しい。座面も600mmあって広く、フェザーやダウンを使ったクッションと相まって、かなりゆったりした掛け心地だ。

 

ハイバック(¥240,000+税〜)はこれに首のサポートが付くため、テレビ視聴などにもオススメ。フェザーやダウンの枕に委ねているかのようでうっかり眠ってしまいそう。

興味深いのは、畳擦り仕様が用意されていること(4本脚タイプにそれぞれ¥5,000+税アップ)。全体的に低重心であることと相まって、北欧の定番パーソナルチェア群よりも使い勝手がいいかもしれない。時代劇大好きの父に勧めてみようと思う。

 

もうひとつの目玉は、YUシリーズ:チェア design by 小林幹也スタジオ 小林幹也さん。

 

優しいフォルムを無垢材削り出しとモールドウレタンで表現したUC9(¥76,000〜)はとくに印象的。絶妙な傾斜角による視覚的な歓びとともに、上質な車のバゲットシートに腰掛けたときのようなしっかりとしたサポート感にはちょっと驚いた。

 

 

2020年、ホームシアターのテーマは?

2014年まで、ホームシアターと住まい・暮らしを結びつける雑誌として「Foyer」を世に送りました。一緒に編集をしてくれた仲間は、リノベーション業界で活躍しています。

 

当時、ネットワーク再生のAV機器と超短焦点プロジェクターを内蔵するAVボードを提案したり、映画以外の家庭劇場の楽しみ方について、異業種でご活躍の皆さんに自由に語っていただきました。

 

AV機器の性能やインフラが整い、住宅インテリア業界の環境が柔軟になってきたことで、当時思い描いていた暮らしが具体的にイメージできるようになってきたように思います。

 

そこで今年注目したいポイントは、

 

・Smart Home

・4K超短焦点プロジェクター

・小型一体型ネットワークオーディオシステム

・これらを収納するまったく新しいデザインのAVボード

・デザイン性に優れ音にも優しい壁の仕立て方

 

です。

 

今年も様々な媒体、フィールドで総合的に提案していきたいと思います(写真は、藏持さまのコンセプトルーム『THINK HOUSE』)。