令和でロングセラーを狙うチェア=コタン。

カンディハウスから新作「KOTAN(コタン)」が発表された。今年1月のケルン国際家具見本市でデビューし、発売は5月を予定している。

 

丸い座に、丸棒の脚、アーム、背。永らくカンディハウスの顔でありベストセラーでもある丸座のRUNT OM(ルントオム)を継ぎ、令和にはじまるロングライフを目指した作品だ。

 

デザイナーは、深澤直人さん。カンディハウスとのコラボは、2015年のKAMUY(カムイ)、2018年のYUKAR(ユカラ)に次ぐ3作目となった。

 

「自分の中にデジャヴがあり、すっと出たアイデアがそのまま無理なく形になった。カラダが拒否しないデザインに仕上がった」(深澤さん)

 

 

ルントオム同様使い場所を限定しないので、単体のほか、ダイニングやカフェ、コントラクトでも組める。ただコントラクトベースの廉価品というイメージがまったくないのは、シンプルでありながらも仔細に亘る作り込みの成果だろう。

 

「シンプルなデザイン」・・・いえば一言だが、製品に仕立てるのは至難だったという。

 

座面裏側のXのアーチに注目が集まる中、実はもっとも困難を極めたのは、デザイン上もひとつのアクセントになっている、背とアームの接合部。背もたれを支えると共に、立ち上がるときには両手を掛けて体重がのしかかる割には、構造上懐に余裕がなく、強度を出すのに苦労したという。ただ差し込むだけではダメで、いちど掘り込んでから継いでいる云々というのだが・・・このあたりは、6月の旭川デザインウイークに際して開催される同社のファクトリーツアーで見学できるようお願いしたい。

 

個人的にもっとも目を惹いたのはグレイ。価格もルントオムとほぼ同じリーズナブルに抑えられ、若いファミリーが手にして長く愛でるロングセラーとして注目されていい。

 

※詳しくはnoteへ。。