ジョニー・デップ主演で話題の「MINAMATA」、当時のアシスタントが捉えた写真展&写真集

ジョニー・デップ製作・主演で話題となっている、映画『MINAMATA―ミナマタ―』(9月23日公開)。この作品では、日本四大公害の1つ水俣病を世界に知らしめた写真家として描かれるウィリアム・ユージン・スミスが主人公ですが、彼がユージン夫妻と3年間共に過ごし、アシスタントを務めた石川武志さんの写真展「MINAMATA ユージン・スミスへのオマージュ」が、10月7日から25日にリコーイメージングスクエア東京・ギャラリーAで開催されます。

 

この写真展では、夫妻の共著である「MINAMATA」にも掲載されていない水俣の生活や撮影シーンなど、石川の貴重な作品が展示されるほか、石川さん自らがプリントしたゼラチンシルバープリント31点で構成されており、展示期間中はオリジナルプリントの販売も行われるそう。

 

ユージンは石川さんに、ユージンのアシスタントになってしばらくした頃、「お前も撮れ、自分ならどう撮るか考えろ」と言われ、アシスタントをする傍ら、ユージン本人や水俣病患者を撮影。その貴重な作品と体験が披露されています。

 

関連書籍として、2012年に刊行された写真集「MINAMATA NOTE 1971-2012 私とユージン・スミスと水俣」も販売されています。

 

なお、9月7日には、映画の原案となったユージンの写真集「MINAMATA」が久しぶりに復刊されています。キリストを抱くマリアを描く「ピエタ」のようだと言われる有名な1枚「入浴する智子と母」を再び晒すことに抵抗があったからと言われています。

 

色々言われているジョニー・デップの映画「MINAMATA」ですが、長年日本に横たわる様々な問題に目を向け、考える機会になっていることは間違いなさそうです。