2つのコンロが特徴のQランド
『「住む」をエンターテインメントにする』を合い言葉に毎回興味深いコンセプトを掲げ、キッチン中心主義をレイアウトも含めて具現化してきたTOYO KITCHEN STYLEのアイランドキッチンiNO(イノ)シリーズに、新作QーLAND(Qランド)が加わりました。
Q ランドは、間口155〜185cmの比較的コンパクトな間口でありながら、シンクを挟んで2つの間口にコンロを配置しているのが特徴(Wゼロ動線)。これまでも若いパートナー2人使いや1人使いをイメージさせるコンパクトなゼロ動線キッチンCUBE(キューブ)が存在しましたが、こちらはもう少し大人数でも動線が交錯しづらく、楽しく顔を合わせ対話しながら調理するシーンが想像できうえ、ダイニングのシーンまで誘導することも可能です。
また、シンクで食材の下処理が完結する「パラレロ」も便利。別途まな板を用意しなくても、パン生地をこねたりできます。
デザインもTOYO KITCHEN STYLEらしい鮮やかさながら、これまで意外となかったパッションオレンジと、荒々しい木目が浮造りを思わせるリアリティのラスティックオークの、2種のHPLを追加しています。
I型=壁付けはもう古い!クックイゾラ
もうひとつ発表されたキッチンが、I型のアイランドキッチンCOOK ISOLA(クックイゾラ)。壁付けでなくコンロを部屋の中心に置き、かつアイランド型ながら左右にも開閉できる収納を備えてしまうというもので、こちらも「人中心」のレイアウトを徹底しています。
専用レンジフードCOOK ISOLA HOODも開発されました。
食後もこのままゆっくり寛げるダイニング
TOYO KITCHEN STYLE東京ショールームには、COOK ISOLAと新しいダイニングテーブルORIGAMI2(オリガミ2)とダイニングチェア集(つどい)が置かれていました。
つどいチェアは、細くてインテリアが映り込むモダンな脚部とは裏腹に、タフティングを施したラグジュアリーな座は胡座を組みたくなるほどしっかりした座り心地。いま流行の「女性でも片手で移動できる」ことをうたうダイニングチェアとは真逆といえますが、極限まで脚部をスリムに絞り込んだオリガミ2のおかげで、横から足腰を滑り込ませ易いんです。いちどすわったらゆったりと食事を楽しみたい向きには好適だと思います。
コロナ禍を経て家庭回帰や2拠点化などライフスタイルは変化を見せていますが、20年にわたって同社が推し進めてきた独自の「キッチン中心主義」に基づく暮らしの進化・深化は、これからも続いていくに違いありません。
(取材・文:遠藤)