イタリアのインテリアブランドKartell、ウルキオラ初のソファなど

シロクマの赤ちゃん生地で月をイメージしたソファ・Lunam

イタリアのインテリアブランドKartell(カルテル)がスーパーサローネで発表した新製品が、日本に上陸しました。

 

目玉はなんといってもパトリシア・ウルキオラがはじめてカルテルで手掛けたソファLunam(ルナム)です。その名の通り、月のように緩やかなカーヴを描くソフトなイメージとは裏腹に、座り心地はしっかりしており、長時間のテレビ視聴にも腰が痛くなることはないでしょう。

 

生地はよくレディースのアパレルで使うブークレで、もこもこと肌触りが良く、写真の生地カラリング(ホワイト)「オルセット」はくまの赤ちゃんのこと(他にもラインナップあり)。でもウルキオラだと、不思議と甘すぎません。

映り込みと立体感が美しいティエリー・テーブル

カルテル東京の展示では、このルナムと合わせて展示されていたのがThierry(ティエリー)テーブル。カルテルなので樹脂かと思いきや、テーブルトップは光沢、ベース部はすこしゆらめきをのこしたツートンが印象的なガラス製。ペールトーンのコンビネーションが素敵と思ったら、デザインはピエロ・リッソーニでした。ちなみにラグはウルキオラのデザインで、羊のウールを手織りで仕上げた重厚なもの。

個人的に気に入ったのは、ウルキオラデザインのアームチェアCharia(チャルラ)。ルナムと同様、腰を支えるしっかりした座り心地ながら、脚部は蕗(フキノトウ)のような中空構造のリサイクルプラスティックでたいへん軽くて驚きました。

フィリップ・スタルクのリモートワーク対応製品も

このほかにも、積層合板(プライウッド)のテーブルEarl of Woodや収納棚Adam Woodといった、リモートワークとホームインテリアを両立させる新製品も注目です。

      (取材・文:遠藤)

フィリップ・スタルクデザイン。木材の使用を最小限に抑えつつ強度を保ち、細い支柱がもつリング状のジョイントの組み方次第でシステムアップができる
フィリップ・スタルクデザイン。木材の使用を最小限に抑えつつ強度を保ち、細い支柱がもつリング状のジョイントの組み方次第でシステムアップできます