コロナ禍のインテリア──アートを積極的に取り入れよう[カッシーナ・イクスシー青山本店探訪 Part1]

2022夏の新作を中心にご紹介 カッシーナ・イクスシー青山本店

残暑厳しき折、美術館を探訪するような品格に囲まれながら、ほかにはない自分らしいライフスタイルを求めて東京・外苑前を散策してはいかがでしょう?

 

イタリアのハイエンド家具メーカー、Cassina(カッシーナ)。その日本総代理店として40年以上のキャリアを積み、日本オリジナル商品の開発やセレクトショップとしてライフスタイルの発信も行っているのが、Cassina ixc.(カッシーナ・イクスシー)です。表参道にはたくさんのインテリアブランドのショールームがありますが、すぐ隣の外苑前にある旗艦直営店、カッシーナ・イクスシー青山本店は、燦然と輝く最新インテリア事情の泉です。

 

このたび、新商品を中心にこの夏の展示をご案内いただきました。

 

ナチュラルでしっとりした風合いFZZランクのスムースレザーソファ

エントランスを入ると左側にあるのが、上質なレザー貼りのソファ。

 

これまで最上級のレザーソファは、イタリア生産の輸入しか選択肢がありませんでした。しかし最近では、ixc.オリジナルレザーコレクションでも同等ランクのレザーを導入。SDGsへの取り組みでも知られる群馬県伊勢崎市にある工場で、カッシーナのソファなどをライセンス生産しています。それによって、手に吸い付くようなしっとり感が魅力の最上級のスムースレザー「FZZランク」のソファが、早い納期とリーズナブルな輸送コストを生み、ユーザーにもメリットとなりました。

 

また、従来よりレザーの裁断にあたっては、皺やひっかき傷などが少ない箇所を選んで使用していますが、このハイエンドレザーでは、敢えて傷や汚れ、毛穴などを隠さず風合いとして残せるアニリン染料による仕上げに。SDGsの時代のトレンドにもマッチするうえ、顔料系とは違うナチュラルでしっとりと柔らかい風合いが人気だといいます。

 

ELORO(エローロ)ソファ FZZランク
ELORO(エローロ)ソファ FZZランク

パトリシア・ウルキオラの新作 神社仏閣の木組みがモチーフ

エスカレーターで2階にあがると、大きな受付スペースがあります。

 

その前には、ホームシアターファンにはおなじみの背もたれが折れ曲がるカッシーナの看板商品MARALUNGA(マラルンガ)ソファと、MARALUNGA MAXIで2つのセットが組まれています。

 

また、新製品として、パトリシア・ウルキオラによるSENGU(セングウ)のソファとテーブルが鎮座しています。

 

SENGUは、文字通り神社仏閣の木組みをモチーフにしたオーク材の脚部に、クリアーガラスのコーヒーテーブル・ローテーブルや、マーブルの大理石の天板のダイニングテーブルといった異素材の組み合わせが映えます。

 

ダイニングテーブルとセットで展示されているのは、RONDOS(ロンドス)という名のTVボード。SENGUとは名称は異なりますが同じシリーズとしてウルキオラがデザインしたもので、曲げ木を用いたラウンドな仕上げは、テレビ周りのメカメカしさを軽減させる効果があります。配線しやすいように背板が外れるといった工夫も凝らされています。

インテリアショップで「アートをさがす」

コロナ禍による巣ごもりで、インテリアを見直すご家庭が増えているのはご承知の通り。家具の入れ換えを進めていく中で、アートを加えたいという要望が増えたのだそう。

 

このアートギャラリーDELLARTE(デラルテ)は、期間毎にさまざまな個性あふれるギャラリーとして来場者の心を和ませる役割も果たしていますが、実はインテリアにそっと空気感を与えるような作品や、数万円から購入できるものも。「部屋に絵を飾る」というと構えてしまいがちですが、画廊でなくこうしたアプローチでインテリアを彩る作品をさがすのもオススメです。

 

ちなみにこの延長線上に、いい大画面映像をアートとして壁面に投写するこれからのホームシアターがあるとfy7dは考えています。

 

“インテリア”として十分成立するアウトドア家具がトレンド

近年人気が出ているのが、アウトドア家具です。

 

かつてアウトドア家具といえば、ビーチ脇のビニール張りデッキのような“いかにも”なものが多かったのですが、いまは素材も進化し、軒下の半屋外を想定した“インテリアとしても十分”なものが増えています。

 

これはコロナ禍で換気が叫ばれる中、食事やくつろぎの居所がデッキや庭ともシームレスになったという生活様式の変化と無縁ではないでしょう。

手前がSAIL OUT(セイル アウト)ソファ、奥がDINE OUT(ダイン アウト)テーブルとチェア
手前がSAIL OUT(セイル アウト)ソファ、奥がDINE OUT(ダイン アウト)テーブルとチェア

さらにそれによって、充電式のポータブル照明がたいへん人気になっているとのこと。

 

近頃特に人気なのが、1階の雑貨コーナーに展示されている充電式テーブルランプ。ハンドメイドカットのガラスにLEDを仕込んだXtal(クリスタル)やオイルランプの炎のように揺れ動くhymn(ヒム)は、日本製でデザインに優れ価格もリーズナブルとあって、たいへん人気の商品とのことです。

 

(取材・写真・文:遠藤)