映画化に掻き立てたのは、匂いに取り憑かれた幼少期の原体験──「ファイブ・デビルズ」予告編

レア・ミシウス監督タイムリープ・スリラー「ファイブ・デビルズ」予告編

セリーヌ・シアマ、ジュリア・デュクルノーに続く才能として、今フランスで最も期待されるレア・ミシウスの長編第2作「ファイブ・デビルズ」が2022年11月18日(金)より日本劇場公開。このたび、その予告編が公開されました。

予告編は、ファイブ・デビルズという閉鎖的な小さな村を映し出す美しい映像とは対照的に、バックでは不穏な音楽。

 

<香り>の能力をもつ少女とその家族のもとには、音信不通になっていた父の妹が訪れます。歓迎されない妹の正体を探るべく、少女が香りを嗅いでタイムリープしたのは、母と叔母の10年前の封じられた記憶でした。

 

不可思議でドキリとする映像が息つく暇もなく畳みかけ、「秘密の記憶が明かす衝撃の真実」という言葉で締め括られます。

 

真実のキーワードは、<村で起きた悲劇>と<燃えたぎる愛>。そのヒントが隠された映像に注目です。

 

合わせて公開された日本版ビジュアルには、若かりし母ジョアンヌ(アデル・エグザルコプロス)の儚くも情熱的な力強い記憶の一部がビジュアルに活写。全編35mmフィルムで撮影された本作を切り取った一枚は、往年のスリラーを思わせる味わい深さが表現され、美しく、同時に緊張感が漂っています。

 

タイトルとリンクするような「悪魔が真実を嗅ぎつける」というコピーが語る「真実」とは…?衝撃の展開が待ち受けることを予期させます。 

ミシウス監督、“匂いと記憶の連鎖”への興味をテーマに

本作の監督・脚本を務めたレア・ミシウスは、本作が幼少時代の自らの興味に基づいて組み立てられたことを明かしています。

 

「脚本は、モザイクのかかった匂いに取り憑かれた女の子のアイデアから組み立てました。それは私の個人的な興味に起因しています。私は幼い頃から、香りを嗅ぎ分け、再現する訓練をしていました。しかし、それは香水業界に入りたいからではなく、もっと素朴なもの、もっと純粋に産業とは関係ない感覚的なものを探していたのです」

嗅覚でタイムリープする少女が開く、母と叔母を巡る禁断の扉

本作品は、嗅覚に不思議な力をもつ少女を軸にしたタイムリープストーリー。彼女はこっそり母の香りを集めています。そんな彼女の前に突然、謎の叔母が現れたことをきっかけに彼女のさらなる香りの能力が目覚め、自分が生まれる前の、母と叔母の封じられた記憶にタイムリープ。やがて家族の運命を変える予期せぬ結末へと向かっていきます──。

 

「ファイブ・デビルズ」は、11月18日(金)、ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか全国公開。

[作品情報]

「ファイブ・デビルズ」

原題:Les cinq diables/英題:The Five Devils

監督:レア・ミシウス

脚本:レア・ミシウス、ポール・ギローム

出演:アデル・エグザルコプロス、サリー・ドラメ

スワラ・エマティ、ムスタファ・ムベング、ダフネ・パタキア、パトリック・ブシテー

2021/フランス/仏語/96 分/カラー/シネスコ/5.1ch/日本語字幕:横井和子 

配給:ロングライド

 

(資料提供:ロングライド)

 

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