自分の夢か、離れていた弟を思うか──中国一人っ子政策&家父長制背景の感動作

『シスター 夏のわかれ道』 感涙必至の予告編

中国全土を巻き込む社会現象となった映画『シスター 夏のわかれ道』が2022年11月25日(金)に日本公開。このたび、姉の揺れる気持ちを思うと感涙必至!の予告編が公開されました。

公開された予告編は、突然旅立った両親が残した見知らぬ弟を姉のアン・ランが「夢なんか捨てて弟を育てなさい」と親戚から押し付けられ、叱責されるシーンからスタート。

 

弟は両親の死も理解できておらず、「肉まん食べたい!」等とわがままを言う毎日にうんざりする姉でしたが、弟の面倒をみるうち、その距離は近づいていきます──。

 

「僕にはお姉ちゃんしかいない」「ママの匂いがする」と姉を慕う弟に、これまでひとりで必死に生き「私の人生は私のもの」と考えていた姉の心は揺れ動きます。医者を夢見た人生を実現させるのか、小さなぬくもりか。葛藤しながらも、彼女が選んだ未来とは──?

古舘寛治「社会に翻弄された個人のリアルな人生を見事に描いている」

一足早く作品を鑑賞した著名人からは、称賛コメントが相次いでいます。

 

文筆家・音楽家の寺尾紗穂は、次のように感想を綴っています。

 

「自分で『選ぶこと』と『選ばされること』とは天と地ほど違う。ジェンダーや、社会システムの歪みが個人の人生をどのように損なうか。この映画は、一つの告発であり、同時に新しい明日への賛歌でもある」

 

ライター・編集者の野中モモは、冷静に分析。

 

「もし働きながら大学院進学を目指すけなげな彼女が男性だったら? 突然あらわれたやんちゃな弟が妹だったら? 事態はだいぶ違っていたはずだ。むずかしい選択を迫られる主人公を応援せずにはいられない」 

 

映画監督の大九明子に至っては、姉の立場で、怒りすら表す。

 

「頭きた。ひどいじゃないか。女が何したっていうんだ。残酷な制度に踊らされた人々。何人たりとも、フロイドのTシャツを着たアン・ランに、敬意を表さねばならぬ。せめてもう、放っといて。何も我慢させないで」

 

俳優の古舘寛治は、情緒豊かに本作を評しています。

 

「国全体の一人っ子政策が実際に個人に何をもたらしたのかを普通我々はあまり想像しないだろう。それを体感させてくれるのが映画の力だ。そこには私たちとは全く違う社会に翻弄された個人のリアルな人生がある。質の高い作品にはたくさんの観客が集まるという理想的な真理まで証明したという。素晴らしい。賢くクールな若者が情に心を覆われてゆく様は人間とは何者かを私に思い出させる」 

 

『シスター 夏のわかれ道』は、2022年11月25日(金)に日本公開。

[作品情報]

『シスター 夏のわかれ道』

原題:我的姐姐 英題:Sister

2022年11月25日(金)より新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町、シネ・リーブル池袋ほか全国公開

監督:イン・ルオシン 脚本:ヨウ・シャオイン 出演:チャン・ツィフォン、シャオ・ヤン、ジュー・ユエンユエン、ダレン・キム

2021年/中国語/127 分/スコープ/カラー/5.1ch

日本語字幕:島根磯美 

配給:松竹 

宣伝:ロングライド

 

(資料提供:ロングライド)

 

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