『ザ・シネマメンバーズ presents TOKYO FM特別番組 after the requiem~ゴダールについて私が知っている二、三の事柄』クリスマスに放送
2022年9月13日にこの世を去ったジャン=リュック・ゴダール監督。その作品について深掘りする特別ラジオ番組『ザ・シネマメンバーズ presents TOKYO FM特別番組 after the requiem~ゴダールについて私が知っている二、三の事柄』が、TOKYO FMで12月25日(日)の26時00分~27時30分に放送されます。
ゴダールを知る迷宮の旅のトラベラーとして、ジャズ・ミュージシャンの菊地成孔と東京藝術大学大学院在学中の画家・友沢こたおが出演。
菊池が浅田彰(批評家・京都芸術大学教授)、村井邦彦(作曲家・アルファレコード創立者)、五所純子(文筆家)と対談するほか、宇川直宏(映像作家)ら、各界を代表するゴダールに魅了されたクリエイターたちが、ゴダールの魅力やゴダールから受けた影響を今後自身の作品や人生にどう反映していくかについて語ります。
[番組概要]
『ザ・シネマメンバーズ presents TOKYO FM特別番組 after the requiem~ゴダールについて私が知っている二、三の事柄』
放送局 :TOKYO FM
放送日時: 2022年12月25日 (日) 26:00~27:30
出演 :菊地成孔、友沢こたお
(コメントゲスト)浅田彰、佐々木敦、五所純子、堀潤之、村井邦彦、鈴木慶一、A.K.I.PRODUCTIONS、 大久保潤(ele-king)、宇川直宏、前田健雄(キネマ旬報)、明石健五(週刊読書人)、 尾崎まゆみ、ピケブノワ(agnès b.)、岡村忠征(映画館Stranger代表) など
番組Twitter:@JLGSP_TFM (https://twitter.com/JLGSP_TFM)
提供:株式会社ザ・シネマ
「ザ・シネマメンバーズ」ではゴダール作品9作品を配信中
洋画専門チャンネル ザ・シネマが手掛ける、ミニシアターに特化した動画配信ストリーミングサービス「ザ・シネマメンバーズ」 (https://members.thecinema.jp/、月額880円)では、ジャン=リュック・ゴダール監督作を60年代/80年代の対比で楽しむ特集をラインナップ。
特集PART1では、60年代の初期監督作4作品(『女は女である』『女と男のいる舗道』『はなればなれに』『恋人のいる時間』)をお届け。
PART2では、商業映画との決別を宣言する直前に制作された、転換点となる2作(『中国女』『ウイークエンド』)と、 その後商業映画に復帰した80年代を中心とした3作(『勝手に逃げろ/人生』『パッション』『右側に気をつけろ』)の計9作品を配信中です。
さらに、ゴダールの『女と男のいる舗道』で、アンナ・カリーナが映画を観て涙する有名なシーンで映る映画『裁かるゝジャンヌ』や、 ゴダールの『はなればなれに』の有名なダンスシーンをオマージュしたハル・ハートリーの『シンプルメン』、 若かりしゴダールが主演したエリック・ロメールの初期短編『紹介、またはシャルロットとステーキ』など貴重な関連作品も多数ラインナップ。
その他、ゴダールが敬愛した映画作家ジョン・カサヴェテスや、 カイエ・デュ・シネマの編集長で映画作家のエリック・ロメール、ジャック・リヴェットといったゴダールと活動をともにした監督の作品や、 ゴダールの映画を観て映画作家を志したシャンタル・アケルマンの作品もザ・シネマメンバーズで見放題配信しています。
『女は女である』
アンナ・カリーナのコケティッシュな魅力満載で贈る、ジャン=リュック・ゴダール監督流コメディ。
パリの小さな本屋で働くエミールは、ストリッパーの彼女、アンジェラと同棲中。ある日アンジェラが、 急に子供が欲しいと言い出したことから、いつもの喧嘩に発展してします。子供にも結婚にも意味を感じないご都合主義のエミールに対し、子供を生むと意地になったアンジェラは、以前から彼女に色目を使っている下の部屋に住むアルフレッドに頼むと言い出し、心を決めてアルフレッドのもとへ行ってしまいます。
『女と男のいる舗道』
女優を夢見て娼婦へと転落していく女...ジャン=リュック・ゴダール監督のウィットが冴える悲劇の物語。
舞台女優を志すナナは、夢を叶えるため夫と子供を置き去りにして家出。夫の説得に応じず、レコード店で働きながら自活するも、やがて家賃を支払えなくなり、アパートの鍵を取り上げられてしまいます。管理人室にこっそり侵入して鍵を取り返そうとするも失敗し、映画館に足を運んで『裁かれるゝジャンヌ』 を見ながら涙を流します。その後生活に困窮したナナは、娼婦が立つ舗道で声を掛けてきた男に体を売ってしまいます…。
『はなればなれに』
無垢な女と小悪党たち── 男と女の三角関係をジャン=リュック・ゴダールがロマンティックに映し出す悲喜劇。
フランツとアルチュールは、推理小説マニアの親友同士。ある日2人は、北欧からパリに出てきたばかりの娘オディールに一目惚れ。彼女は裕福な叔母の家に居候し、英会話学校に通っていたのです。奥手なオディールは女たらしなアルチュールに惹かれ、心優しいフランツは彼女をひたむきに愛します。ある日、フランツとアルチュールはオディールを巻き込み彼女の叔母の家から大金を盗む計画を立てるも、事態は予期せぬ方向へ…。
『恋人のいる時間』
愛人がいる人妻の24時間をとことん解剖!ジャン=リュック・ゴダールの遊び心があふれる映像コラージュ。
夫ピエールと子供と暮らす人妻シャルロットには、舞台俳優のロベールという恋人が。シャルロットは夫が不在の昼下がりにロベールと逢引きし、離婚して同棲しようと持ちかけられるも、夫と恋人のどちらかだけを選びかねます。夫の夜の相手を務めた翌朝、シャルロットは地方へ出発するロベールから空港のホテルに呼び出され、その前に病院で診断を受け、妊娠3ヵ月であることを知ります。さて、夫と恋人のどちらの子なのか…。
『中国女』
5人のパリの若者たちが夏休みに革命思想の学習に乗り出す──ゴダールの新たな歩みの兆しとなる作品。
中華人民共和国で文化大革命が起きていた1967年夏のパリ。ソルボンヌ大学哲学科の女子大生ヴェロニクをはじめとする若者5人は、親がバカンスで不在の間に集まって合宿を開始。「毛沢東語録」を読んだり北京のラジオ放送を聴くなど、連日学習を続けるうちに彼らは熱烈な毛沢東主義者となります。そんな中、過激化したヴェロニクがある文化人の暗殺を提案。メンバーの中からは反対意見が挙がり、対立が生まれていきます…。
『ウイークエンド』
ブルジョア夫婦が週末のドライブに出かける。幻想と革命と悪夢が溶け合う一大絵巻 [PG12相当]。
パリに住むロランとコリンヌのブルジョワ夫婦は、田舎にある妻の実家へ向かうため週末に車で旅へ。共に愛人がいる2人は、死にかけているコリンヌの父から遺産を相続してからパートナーをどう殺害しようかと企んでいました。2人を乗せた車は都心部から郊外に出るが交通渋滞に巻き込まれ、まったく前に進めないイライラから人々は集団ヒステリー状態に陥り、2人は信じられない事件や事故に遭遇します…。
『勝手に逃げろ/人生』
ゴダールが商業映画に復帰!男女3人の出会いと別れを瑞々しく描く“第2の処女作”[PG12相当]。
ライターのドゥニーズは、TVディレクターの恋人ポールに別れを切り出し、田舎暮らしを始めようと決意。住んでいた部屋を広告に出し、レマン湖のほとりを自転車で駆け抜けます。一方、ポールは別れた妻子と月に一度面会するだけの関係に虚しさを感じていました。そんなある日、一人になったポールは娼婦イザベルに声を掛けられ客へ。イザベルは田舎から都会へ出て新しい生活を始めるため、偶然ドゥニーズの空き部屋を見つけます。
『パッション(1982)』
名作絵画を映像で再現── 映画監督の情熱と苦悩をジャン=リュック・ゴダールが透明な映像美で魅せる野心作。
映画監督のジェルジーは、スイスの小さな村で『パッション』という題の映画を撮影中。その作品は、レンブラントやドラクロワの名画を、扮装したり裸になった俳優をカメラの前で静止させ映像で再現するというものでした。しかしジェルジーは光の具合に納得いかずNGを連発、やがて予算オーバーで製作中止の危機に。さらに、撮影隊に宿を提供した工場主の妻と、工場を不当解雇された女性従業員の間でジェルジーの心は揺れて…。
『右側に気をつけろ』
理解するのではなく、ただ感じればいい──ジャン=リュック・ゴダールが贈る18景の詩的ファンタジー。
“白痴”と呼ばれる公爵殿下は、映画を1本作って夕方までに届ければ過去の罪を許されることになり、 早速ドストエフスキーの「白痴」とフィルム缶を抱えて旅に出ます。搭乗した飛行機を操縦する提督とその妻は、殿下の作った映画を我が物にしようとします。一方、ミュージシャン2人組は、新たな音楽を創造すべくスタジオで模索。また、自分を異星人ではないかと疑う男は、様々な姿に変身しながら行く先々で人々と対峙します…。