12月23日に公開された『ホイットニー・ヒューストン I WANNA DANCE WITH SOMEBODY』。この記事では、その脚本を手掛けたアンソニー・マクカーテンが脚本を担当した『ボヘミアン・ラプソディ』をはじめ、音楽映画ないし伝記映画11選を紹介します。

CS「ザ・シネマ」では、1月13日(金)、14日(土)に音楽が作中で大きな意味をなすドラマ作品、1月22日(日)に突出した才能やカリスマ性で時代を変えてきた人々を描く伝記映画を放送されます。ディスクでなかなか入手しづらくなっている作品もあり、要チェックです！

伝説的バンド・クイーンの栄光と知られざる苦悩が明かされる! 名曲の数々に乗せて描く感動の音楽伝記ドラマ。

舞台は1970年のロンドン。厳格な家庭に育ったインド系移民の青年ファルークは、自らをフレディと名乗っていました。ある日、ライヴハウスで知り合ったバンドのヴォーカルが脱退したところフレディが代役を志願、並外れた歌唱力を認められます。フレディを加えたバンドはクイーンという名で新たに始動、革新的な名曲を生み出しヒットを連発します。一方でフレディは自らのセクシャリティに目覚め、マネージャーのポールと親密になっていきます…。

[PG12]破天荒な人気シンガー、エルトン・ジョンの波乱の人生がミュージカルに!型破りな伝記ドラマ。

ロンドン郊外の家庭で親の愛に恵まれず育ったレジナルドは、音楽の才能を見出され国立音楽院に入学。ロックに傾倒しバンドの一員に加わったあとは、名前をエルトン・ジョンへと改名。アーティストを募集していたプロデューサーの目に留まり、作詞家バーニーと曲作りのコンビを組むことに。その後、圧巻のライブパフォーマンスで一気にスーパースターへの階段を駆け上がっていくも、次第に酒と薬物に溺れ るように…。

ビートルズを知っているのは世界で自分だけ! 色あせない名曲の数々を奏でて綴る奇想天外な音楽ファンタジー。

イギリスの小さな町で成功を目指すミュージシャンのジャックは、親友でマネージャーのエリーに支えられ活動に励むも、いっこうに芽が出ません。ついにジャックが夢をあきらめた夜、世界中で12秒間だけ大停電が発生。その瞬間バスにはねられたジャックが病院で目を覚ますと、自分以外に誰もビートルズを知らない世界に。やがてジャックは自分の持ち歌としてビートルズの曲を演奏し、たちまち世界的スターになっていきます…。

[PG12]ある交通事故から2つの家族の運命が交錯する──『THIS IS US』の監督が贈る群像劇。

ニューヨークの脚本家ウィルは、セラビストの元に通い最愛の妻アビーについて語ります。出産を間近に控えるアビーが交通事故に遭い、お腹の中の赤ちゃんは無事だったが、妻は命を落としてしまったのです。2人の娘ディランは、ウィルの両親に育てられ、やがてバンドを組み音楽活動を始めます。一方、スペインのオリーブ農園で働くハビエルは恋人イザベルと結婚し子供を授かるも、頻繁に家を訪ねる農園主を疎ましく思うように…。

[PG12]14歳の少年にとって恋と音楽がすべてだった。ジョン・カーニー監督が贈る青春ドラマ。

舞台は1985年のダブリン。不況のあおりで父が失業したコナーは、学費の安い荒れた公立校に転校。学校でイジメられ、家では両親のケンカが絶えず、兄ブレンダンと大好きな音楽番組を見ることが唯一の楽しみでした。そんなある日、街で見かけた美少女ラフィーナに一目惚れしたコナーは、思わず「僕のバンドのミュージックビデオに出ない?」と口走ってしまいます。そこで彼はあわててバンドを結成し、演奏の練習と曲作りに奮闘します…。

ダブリンでソウル・バンド“ザ・コミットメンツ”を作った若者たちを描いた青春群像音楽ドラマ。

アイルランドの首都ダブリンでジミーは本物のソウルバンドを作ろうとメンバーを新聞広告で募集するも、来るのは期待はずれの人たちばかり。そんな中、泥酔して豪快に歌っているデコをヴォーカルとして、教会の聖歌隊で歌っていた女友達3人をコーラスとして誘い、形ばかりのバンドを創り上げます。けんかをしたり笑ったりしながら少しずつ成長していく未熟なメンバーたちは、いつしか初コンサートの日を迎えるまでに…。

[PG12]人生に行き詰まった警官の空回りが愛おしい!世界の映画祭を席巻したオフビートコメディ。

テキサス州の警官ジムは妻ロザリンドと別居中、娘クリスタルとなかなか自由に会えずにいました。そんなある日、亡くなった母の葬儀に出席したジムは、ダンス教室を主宰していた母に敬意を表するため、母が好きだった曲「涙のサンダーロード」に合わせて踊ろうとします。しかしラジカセの故障で曲を再生できず、ジムは無音の中で踊るのでした。後日この奇行が問題となり、娘の親権を巡る調停で不利な材料になってしまい…。

絶対王者vs悪童──伝説のウィンブルドン決勝を巡る葛藤をリアルに再現する人間ドラマ。北欧映画ながらボルグの少年時代を本人の息子レオ・ボルグが演じるなど話題になりました。

舞台は1980年。“精密機械”と呼ばれ冷静沈着さを持ち味とするボルグは、テニスの四大大会ウィンブルドンで5連覇の偉業に挑むも、歴史的な快挙を前にナーバスになり調子を落としていました。そんな彼の前に、試合で審判に暴言を吐く“悪童”マッケンローが立ちはだかります。対照的なライバルとして互いを意識し合う2人は、それぞれ人に言えない葛藤を抱えながらも順当に勝ち上がり、ついに決勝で顔を合わせます…。

発明王エジソンが熾烈なビジネスバトルに挑む! ベネディクト・カンバーバッチがハマリ役を魅せる伝記ドラマ。

舞台は19世紀末のアメリカ。実業家ウェスティングハウスは、白熱電球を開発したエジソンと組んで電気事業を推進しようとするも、エジソンはその申し出を拒否。そこでウェスティングハウスは、エジソンが考える直流式よりもコストの安い交流式を送電方式として提案、送電の実演を成功させます。しかし、実演会で自分の電球が使われていることを知ったエジソンは激怒。交流式の危険性を指摘したネガティブキャンペーンを仕掛けます…。

エジソンとの電流戦争に勝った天才発明家テスラとは? 激動の半生をイーサン・ホーク主演で描く伝記ドラマ。

オーストリア帝国で生まれた青年テスラは、1884年にニューヨークへ渡り、憧れの発明家エジソンの元で働き始めます。しかし電流システムの方式を巡ってエジソンと意見が対立、決別してしまいます。独立して会社を立ち上げたテスラは、自ら考案した交流送電方式を実現するため研究に没頭。実業家ウェスティングハウスの協力を得てシステムを完成させます。一方、テスラは実業家J・P・モルガンの娘アンと交友を深めていきます…。

世界最高峰の辞典の誕生にまつわる衝撃の実話とは? メル・ギブソンとショーン・ペンの競演で描く人間ドラマ。

舞台は19世紀後半のイギリス。戦争の悲惨な体験で精神を病んだ米国人の元軍医マイナーは、幻覚を見て殺人を犯すも無罪に。一方、オックスフォード大学では、制作が遅々として進まない英語辞典の編纂者に、学士号を持たない異色の学者マレーを選びます。マレーは膨大な単語を収集する手段として一般の人々に広く協力を呼びかけると、精神病院に収監中のマイナーから情報が寄せられます…。