世知辛い世の中に折り合いを付けていく若者の切なさ『アルマゲドン・タイム ある日々の肖像』本予告映像

ジェームズ・グレイ監督の自伝的作品『アルマゲドン・タイム ある日々の肖像』5月12日公開決定

第75回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に正式出品されたジェームズ・グレイ製作・監督・脚本の最新作『アルマゲドン・タイム ある日々の肖像』が5月12日(金)より公開。このたび、本予告映像およびポスターが公開されました。

本予告映像は、レーガン大統領の演説「今こそアメリカの理想を実現させる時です」からはじまります。そんな冷戦の緊張高まる1980年代のアメリカの空気感のもと映し出されるのは、アメリカン・ドリームに夢を馳せるある一家の日常風景です。

 

「芸術家になりたい」と無邪気に将来の夢を語る子供ポール、「望めば何にだってなれるさ」と無条件で応援する祖父アーロン、「大学だけは行って」と小言をいう現実的な母エスター。どこにでもありそうな家族の日常風景が、ある日親友との些細な“悪さ”がバレたことをきっかけに、当たり前だったポールの日常が少しずつ変化していきます。

 

息子へ過大な期待を寄せ続ける母と、尊大だと思っていた父が漏らす切ない本音、この国、社会で生きていくため“差別”に声を上げられない自分。

 

「高潔に生きろ」祖父ポールの願いとともに、少しずつ漏れゆく家族の軋み、ままならない人生の苦みを少しずつポールは受け入れていくことになります。

 

アンソニー・ホプキンスの優しく、時に厳しく少年をただしい道へと導こうとする様子や、アン・ハサウェイの愛するがゆえに過干渉してしまう姿など、名優たちの静かながらも圧倒的な演技も見応えたっぷりの予告となっています。

© 2022 Focus Features, LLC.
© 2022 Focus Features, LLC.

公開されたポスターは、少年ポールと彼を取り巻く家族や親友との関係を切り取ったもの。

 

アン・ハサウェイがポールに額を合わせ母の愛を伝える写真や、アンソニー・ホプキンスが孫のポールに語りかける愛にあふれた写真が、ポールとその家族の苦くも愛に溢れた日々の積み重ねをエモーショナルに描く印象的な一枚となっています。

アン・ハサウェイ、アンソニー・ホプキンスら賞レース常連の豪華キャストが競演

本作品は、差別と格差が根付く80年代NYを舞台に、多感かつ繊細な12歳の少年ポールが培っていく友情、そして微妙な変化を迎える家族との関係を通して、時代を取り巻く理不尽や不公平を浮き彫りにします。

 

生きづらさのなかに滲む「理解と愛」に寄り添い、同時に、自分の「無力さ」を噛みしめ、世の中に折り合いをつけながら日々を営む人々の姿を、変わらぬ愛と変わりゆく自分を通して見つめる、痛烈で鮮烈なエモーショナル・ドラマです。

 

『アルマゲドン・タイム ある日々の肖像』は、5月12日(金)より公開。

[作品情報]

製作・監督・脚本:ジェームズ・グレイ 

出演:アン・ハサウェイ、ジェレミー・ストロング、バンクス・レペタ、ジェイリン・ウェッブ、アンソニー・ホプキンス

2022年/アメリカ/スコープサイズ/115分/カラー/英語/5.1ch/原題『Armageddon Time』/日本語字幕翻訳:松浦美奈/PG-12 

 

配給:パルコ ユニバーサル映画  宣伝:フラニー&Co. © 2022 Focus Features, LLC.