北欧デンマークのデザインブランド「&Tradition」日本初のショールーム

北欧インテリア好き必見のショールーム

北欧デンマークの「&Tradition(アンドトラディション)」は、2010年に設立されたデザインブランド。その名の通り、色あせない伝統的なクラシックデザインを単に復刻するだけでなく、それにプラスする形で新たな感性で生み出されたモダンデザインを融合させているのが特徴です。

 

従来もオンライン上では照明器具などの販売は行っていましたが、このたびブランドの日本初となるショールームを東京・青山にオープンしました。運営は日本正規代理店の林物産株式会社(本社・愛知県名古屋市中区)。

ヴィンテージ復刻だけじゃない。世代を超えたラインナップが魅力

「&Tradition」は、1930年代から現代までにデザインされたArne Jacobsen(アルネ・ヤコブセン)や、Verner Panton(ヴァーナー・パントン)などが発表した家具や照明の復刻に加え、世界的に高い評価を得ているJaime Hayon(ハイメ・アジョン)、Space Copenhagen(スペース・コペンハーゲン)など現在最前線で活躍するクリエイターのデザインアイテムまで、年代を超えたラインナップを揃えている点で他のブランドとは一線を画しています。

ヤコブセンの「Bellevue」は、のちにルイスポールセンで製品化したAJを思わせるようなシルエットをより機能的な形で実現。ホームシアターの手許明かりにもうってつけ。SheepSkinがかわいいViggo Boesen(ヴィゴ・ボーセン)の「Little Petra(リトル・ペトラ)」は1938年の作。バウハウス全盛期にあって、ソフトで温かみのあるデザインがその後のモダニズムに対する先駆けとなりました
ヤコブセンの「Bellevue」は、のちにルイスポールセンで製品化したAJを思わせるようなシルエットをより機能的な形で実現。ホームシアターの手許明かりにもうってつけ。右の椅子はSheepSkinがかわいいViggo Boesen(ヴィゴ・ボーセン)の「Little Petra(リトル・ペトラ)」は1938年の作。バウハウス全盛期にあって、ソフトで温かみのあるデザインがその後のモダニズムに対する先駆けとなりました
中央のHee Welling(ヒー・ウェリング)デザイン「Patch」は伸縮するテーブル。1800mmから両袖を伸ばすと2800mmにもなるHW1と、2400mmから3400mmになるHW2の2種類をラインナップ
中央のHee Welling(ヒー・ウェリング)デザイン「Patch」は伸縮するテーブル。1800mmから両袖を伸ばすと2800mmにもなるHW1と、2400mmから3400mmになるHW2の2種類をラインナップ
ペンダント照明「Utzon」はシドニー・オペラハウスの建築で有名なヨーン・ウッツォンの作。帆船をイメージさせる襟付きの形と鋭いラインがそれを彷彿とさせます
ペンダント照明「Utzon」はシドニー・オペラハウスの建築で有名なヨーン・ウッツォンの作。帆船をイメージさせる襟付きの形と鋭いラインがそれを彷彿とさせます
ハイメ・アジョンの照明「Formakami」はアジアのランタンをモチーフに東洋と西洋を融合、職人がライスペーパーを骨組みに貼り合わせて製作。イサムノグチなど従来のこの手の照明は光源が1つで寝室など用途が限られたのに対し、光源を2個とすることでリビングシーンにも使いやすくなっています。左奥に見える茶色のソファはAnderssen & Voll(アンデシェン&ヴォル)デザイン「Inland AV22(インランド)」。建築的枠組みの中で最高の快適さを提供できるソファとしてローフォルムでゆったりとしたアームに浮遊
ハイメ・アジョンの照明「Formakami」はランタンをモチーフに東洋と西洋を融合、職人がライスペーパーを貼り合わせて製作。従来のこの手の照明の多くは光源が1つで寝室など用途が限られましたが、光源を2個とすることでリビングシーンにも。左奥に見える茶色のソファはAnderssen & Voll(アンデシェン&ヴォル)デザイン「Inland AV22(インランド)」。建築的枠組みの中で最高の快適さを提供できるソファとしてローフォルムでゆったりとしておりリビングシアターにも好適

「&Tradition」は、優れたデザインへの情熱的なアプローチと快適で美しい世界の創造──歴史的なアイコンを保存しながら、未来のクラシックを創造し、人と場所 をつなぐ不朽のデザインクォリティを備えたコレクションを揃えます。

 

CEOのMarie Honda(マリー・ホンダ)も、「日本で&Traditionの製品をご覧いただけるショールームができることは、非常にエキサイティングで、東京でこのような存在感を示すことができ、嬉しく、光栄に思います。デザイン、色、質感、クラシックとコンテンポラリーの競演を、ぜひご覧ください」とコメント。

 

そのショールームは鏡張りで、復刻されたスカンジナビアデザインのアイコンから、現代を生きる世界的なデザイナーの作品まで、まさに時空を超えた世界観を演出。本国&Traditionのデザインチームによっていくつものリビングシーンが形成され、それぞれに家具、ランプを中心としたコーディネートが施されています。

鏡に沿って並ぶ照明パントンの「フラワーポット」。抜け感のあるソファはSpace Copenhagenデザインの「Fly」ソファ(2013)
鏡に沿って並ぶ照明パントンの「フラワーポット」。抜け感のあるソファはSpace Copenhagenデザインの「Fly」ソファ(2013)

フラワーポットエキシビジョン

1960年代のデンマークを代表するパントンの「フラワーポット」は、現在7モデル14種類のカラーや仕上げからなるシリーズで展開しています。防水仕様ではないものの、軽量でリチウムイオン電池を内蔵、USBで充電するイマドキ仕様のポータブルタイプ「VP9」も。

 

2023年、パントンファミリー協力のもと新たに5色のトレンドカラーがコレクションに加わりました。コバルトブルー、スイムブルー、バーミリオンレッド、タンギーピンク、ダークプラムの5色です。

エントランス脇にLouise Liljencrantz(ルイーズ・リリエンクランツ)デザインのソファ「Margas LC1」。人生で最も影響を受けた最愛の祖母の名を冠したラウンジチェアは座る人を優しく包み込み温もりと安らぎを与えます。ランプはパントンが1970年代に発表した白黒の波模様のオリジナルデザインの復刻
エントランス脇にLouise Liljencrantz(ルイーズ・リリエンクランツ)デザインのソファ「Margas LC1」。人生で最も影響を受けた最愛の祖母の名を冠したラウンジチェアは座る人を優しく包み込み温もりと安らぎを与えます。ランプはパントンが1970年代に発表した白黒の波模様のオリジナルデザインの復刻

&Tradition クラシックコレクション

このショールームには、フラワーポットだけでなく、ミッドセンチュリーから現代までのデザイン家具、照明が揃います。

 

ヤコブセンとFlemming Lassen(フレミング・ラッセン)がコペンハーゲン郊外のスラレド市庁舎のためにデザインした「Mayor(メイヤー)」ソファといった、かつてはオークションを通してほんの一握りの人しか入手できなかったレアアイテムをオリジナルスケッチ通りに復刻し、製品化したものも並んでいます。

ダイニングシーンには、Hvidt&Malgaard(ビッド&ミュルゴー)デザインによるDrop Leaf(ドロップ・リーフ、1956年)ダイニングテーブル。脚部を移動すれば半円に折りたたみして壁付けできるなど機能性にも優れます

店内は、ちょっとした北欧家具展示会。渋谷と表参道のどちらからもアクセスできるショールームへぜひお運びを。

 

[ショールーム]

&Tradition by Hayashi Bussan corporation 

住所: 東京都渋谷区渋谷2-1-13 1F

TEL: 03-5778-3282

営業時間: 11.00~18.00

定休日: 水曜日(夏季/年末年始休暇あり) 

Instagram: @andtradition_japan