斎藤工、「『ニュー・シネマ・パラダイス』はまさに今の日本に起きている状況」──映画工房×109シネマズプレミアム新宿

歌舞伎町タワー「109シネマズプレミアム新宿」初イベント

4月14日に開業した東京・新宿の歌舞伎町のど真ん中にそびえ立つ東急歌舞伎町タワー。その10階にある映画館「109シネマズプレミアム新宿」のオープン初イベントとして、4月13日にWOWOWの人気番組『映画工房』とコラボイベントが開催されました。

この「109シネマズプレミアム新宿」は、『2001年宇宙の旅』を彷彿させるようなインテリアや、ミラーディスプレイ「グラスルーチェ」などロビーからして洒落ています。

 

さらに音響システム「SAION–SR EDITION-」は、ロビーも含めて坂本龍一が監修。ケーブル1本に至るまで坂本がこだわったといいます。

 

その出来映えについて斎藤は、「空間に対して円形に包まれるサウンド。その丁寧な立体感を味わえた」と語りました。

「映画を現代的なモノに映すと平面的すぎる」(工藤)

「109シネマズプレミアム新宿」の前身は、東京を代表する映画館であった「新宿ミラノ座」。そのフィルム文化を継承し35mmフィルム映写機を設置している「シアター8」でこの日特別上映されたのは、出演者とスタッフ満場一致で選ばれた名作『ニュー・シネマ・パラダイス』でした。

 

上映後に行われたトークショーでは、斎藤工、板谷由夏のほか、ゲストとして『オーファンズ・ブルース』が若手監督の登竜門PFF(ぴあフィルムフェスティバル)アワード2018でグランプリを受賞した『裸足で鳴らしてみせろ』の新鋭・工藤梨穂監督も登壇。

工藤監督はフィルム上映を観て、「現代的なモノに映画を映すと平面的すぎる。アナログは質量が感じられるから好き」と言えば、カセットやビデオ世代である斎藤は、「監督のような若い世代にそう言ってもらえると嬉しい。アナログは物質的な奥行きがある」と表現。また、『ニュー・シネマ・パラダイス』についても、「これがまさにいま日本で起きている状況。映画の未来を感じましたね」と呟きました。

 

また、板谷が「映画館に対する気持ちは?」と振られた工藤監督は、「何十年後もあり続けてほしい。いろんな人と同じ空間・時間を共有したいと思うからです」と答えました。

 

そんな工藤監督に、斎藤は「ビデオカセットのように、押しこむ、手に持つ、という感覚。掴めるもの、手に触れることができるという安心感。そんな映画館で、また工藤監督作品を観たいです」とエールを送りました。

 

 

[開催概要]

「映画工房×109シネマズプレミアム新宿 スペシャルトークイベント」

日程:4月13日(木)

場所:109 シネマズプレミアム新宿 10F シアター8

(新宿区歌舞伎町 1-29-1 東急歌舞伎町タワー)

 

※『斎藤工×板谷由夏 映画工房』毎週金曜日午後9:30ほか放送・配信(無料放送)【WOWOWプライム】【WOWOWオンデマンド】

番組サイト:https://www.wowow.co.jp/koubou/