北乃きい、森崎ウィンが持ち込んだ無理難題にも──『おしょりん』予告編

『おしょりん』10月20日福井を皮切りに公開

人生を懸けてメガネ作りに挑んだ人々の情熱と愛の物語 『おしょりん』が、10月20 日(金)より福井県先行公開、11月3日(金・祝)より角川シネマ有楽町ほかにて全国公開されます。このたび、予告編と本ポスターが公開されました。

公開された予告映像では、人生を懸けてメガネ作りに励んだ人々と、そんな彼らにも負けない情熱で夫と義弟を支え様々な困難にぶつかる村人たちを鼓舞する北乃きい演じるむめの姿が、情熱溢れるセリフと共に綴られます。

 

メガネ製造技術の習得の難しさ、難航する資金調達など、何度も挫折しそうになりながら諦めず立ち向かった人々を、実力派キャストたちが熱演。

 

映像の最後には、福井市麻生津出身のメジャーリーガー・吉田正尚選手か らの「僕が生まれ育った福井県麻生津に、こんな凄い家族がいたことを初めて知りました。一つの道を究める難しさ素晴らしさ。『おしょりん』をぜひ多くの人に知っていただきたいです」というコメントが紹介されます。

 

あわせて公開されたポスタービジュアルも、“メガネが、彼らのせかいを変えた。”というキャッチコピーとともに、メガネ作りに情熱を燃やした人々の信念が伝わってくるデザインとなっています。

「無償の愛、福井の女性の強さを見ました」(北乃きい)

主人公・むめには、北乃きい。女性の自由が少なかった時代に、メガネづくりを成功させる夢を見ることで、心の自由を手にした女性を生き生きと演じています。映画化にあたり北乃は次のように胸を張ります。

 

「台本を頂いた時、福井を代表する眼鏡産業の礎となった兄弟の物語でその中で夫を支える増永むめさんという強く凛とした素敵な雪国の女性を演じさせて頂けると知りとても嬉しかったですし、素敵なセリフやシーンがたくさんあったので、早くこのセリフを言いたくてたまらないといった気持ちで福井に入りました。オール福井ロケで福井の空気や人を感じながらの撮影はむめさんを演じるにあたってとても必要なものでした。この作品に込められているメッセージとして、たゆまない努力、ものづくりに対して誠実に向き合う姿勢、チームワークの大切さ、無償の愛、福井の女性の強さをむめを生きながら見た景色とともに感じました。 福井といえば『おしょりん』と思っていただける映画になったと思います」

 

むめの夫である増永兄弟の兄・五左衛門には、小泉孝太郎。小泉は「ロケ全体で福井県の皆様に大変よくしていただきました。作品を通して恩返しになったら良いなと思ってます」とコメント。

 

弟の幸八には、森崎ウィン。エンディング曲も担当した森崎は次のように感謝を口にしました。

 

「日本が誇る眼鏡の技術が世界へ羽ばたく、その背景を描いているこの作品に参加できたこと非常に嬉しく思います。それと同時に、先人達の偉大さを知ることが出来て僕自身、人間として新たにひとつ成長出来た思いでいます。増永幸八という人物に出会って、無理難題に立ち向かう勇気だったり、思いを強く持つことの大事さ、家族愛、自分の夢に向かっていく姿は森崎ウィンとしても刺激になりました」

 

監督は、『えちてつ物語 ~わたし、故郷に帰ってきました。~』の児玉宜久。児玉監督は次のようにコメントしています。

 

「“おしょりん”この知らない言葉に、まず私は興味を持ちました。この作品は『ものづくり王国日本』の魂を描いたものです。登場人物たちは皆、実直で、他人を思いやり、不屈の心を持っています。どれも簡単なことではありません。そこには自己犠牲があり、皆でより良い生活を目指すという、尊い生き方があります。そんな彼らの原動力はたった一つの『夢』でした。そこへ向かう道無き道こそが“おしょりん”のもう一つの意味なのです」

 

撮影は2022年2月から4月にかけ、福井県をはじめ県内17市町、100を超える県内企業が協力しオール福井ロケで行われました。日本三大松原として知られる気比の松原(敦賀市)、旧谷口家(住宅国指定重要文化財/越前市)、西野本家住宅(登録有形文化財/越前市)、おさごえ民家園(福井市)、旧岸名邸(登録有形文化財/坂井市)、旧森田銀行(登録有形文化財/坂井市)など、多くの景勝地がスクリーンに刻まれます。

福井のメガネ発祥の物語

時は明治37年。福井県足羽郡麻生津村(現・福井市麻生津)の庄屋の長男・増永五左衛門(小泉孝太郎)と結婚したむめ(北乃きい)は、育児と家事で忙しい日々を送っていました。

 

ある日、五左衛門の弟の幸八(森崎ウィン)が勤め先の大阪から帰郷し、村をあげてメガネ作りに取り組まないかと持ち掛けます。今はほとんど知られていないメガネだが、活字文化の普及で必ずや必需品になるというのです。成功すれば、冬は収穫のない農家の人々の暮らしを助けることができる…初めは反対していたものの、視力の弱い子供がメガネをかけて大喜びする姿を見て、挑戦を決めた五左衛門は、村の人々を集めて工場を開きます。

 

しかし、苦労の末に仕上げたメガネが『売り物にならない』と卸問屋に突き返され、資金難から銀行の融資を受けるも厳しく返済を迫られ、兄弟は幾度となく挫折。そんな二人を信じ支え続けたのが、決して夢を諦めない強い心を持つむめでした。

 

彼女に励まされた兄弟と職人たちは、“最後の賭け”に打って出ます──。

 

今では日本産メガネの 95%を生産している福井県。藤岡陽子「おしょりん」 (ポプラ社)を元にした本作は、明治時代の福井を舞台に、豪雪地帯のため冬は農作業ができず収入の道がなくなる村を助けようと、メガネ工場をゼロから立ち上げた増永五左衛門と幸八の兄弟と、二人を信じて支え見守り続けた妻・むめを描いた、挑戦と情熱、そして家族の愛の物語です。

 

史実をもとに、福井がメガネの聖地となった成り立ちを追いかけ、“ものづくり”の魅力と、実用品かつ装飾品でもあるメガネに渾身の技術と魂を吹き込む職人と彼らを支える家族を感動的に描きあげています。

 

『おしょりん』は、10月20日(金)より福井県にて先行公開、11月3日(金・祝)より角川シネマ有楽町ほか全国公開。

 

[作品情報]

「おしょりん」

出演:北乃きい 森崎ウィン 駿河太郎 高橋愛 秋田汐梨 磯野貴理子 津田寛治 榎木孝明 東てる美 佐野史郎 かたせ梨乃 小泉孝太郎

監督:児玉宜久   

原作:藤岡陽子「おしょりん」(ポプラ社)

脚本:関えり香 児玉宜久   

エンディング曲:MORISAKI WIN「Dear」(日本コロムビア)

製作総指揮:新道忠志   

プロデューサー:河合広栄

ラインプロデューサー:川口浩史   

撮影:岸本正人   照明:桑原伸也   録音:林昭一   整音:瀬川徹夫   記録:目黒亜希子   編集:村上雅樹  

美術:黒瀧きみえ   装飾:鈴村高正   衣装:田中洋子   ヘアメイク:西村佳苗子   助監督:宮崎剛   制作担当:相良晶

制作プロダクション:広栄 トロッコフィルム   

配給:KADOKAWA   

製作:「おしょりん」制作委員会

©「おしょりん」制作委員会  

https://movies.kadokawa.co.jp/oshorin  

公式Twitter@oshorin_movie