2022年9月、自ら尊厳死を選択した巨匠ジャン=リュック・ゴダール監督。その没後1年のタイミングに合わせ、「エッセンシャル:ジャン=リュック・ゴダール」と称して7作品が配信されます。
『小さな兵隊』 8月26日~配信
戦争を背景に男女のスパイの愛が翻弄されていく── 鬼才ゴダールとアンナ・カリーナの初コンビ作。
『勝手にしやがれ』に次ぐ長編第2作。アルジェリア戦争を題材にしたためフランス国内で2年間公開禁止となりました。後にゴダールと結婚する女優アンナ・カリーナの初主演作でもあります。
『勝手にしやがれ』 9月2日~配信
演技も台詞も即興! 巨匠ジャン=リュック・ゴダールの感性が光る、ヌーヴェル・ヴァーグの代表作。
1950年代末からフランスで起きた映画運動“ヌーヴェル・ヴァーグ”の評価を確立した、ジャン=リュック・ゴダールの長編デビュー作。主役の若きカップルに漂う虚無感を、粋なライフスタイルを通じ鮮烈に描きます。
『カラビニエ』 9月9日~配信
無邪気な兄弟が戦争を“ごっこ”のように謳歌する──鬼才ゴダールが反戦風刺を込めたコメディタッチの寓話。
前年に同名舞台劇を演出したロベルト・ロッセリーニによる戯曲を、ジャン=リュック・ゴダール監督が映画に翻案。戦争の世界を“ごっこ”のように無邪気に描くことで、その裏にある真実を辛辣に突きつけます。
『アルファヴィル』 9月16日~配信
特撮を使わずに創造した暗黒の未来──鬼才ゴダールがモノクロ映像でクールに映し出すハードボイルドSF。
ジャン=リュック・ゴダールがアメリカ的ハードボイルドをベースに描くディストピアSF。人工知能に支配された星雲都市を、特撮を使わず60年代パリの都市空間を背景に映し出します。ベルリン国際映画祭金熊賞を受賞。
『気狂いピエロ』 9月23日~配信
ゴダールが到達したヌーヴェル・ヴァーグの頂点。詩と色彩と刹那が奇跡的なまでに美しく溶け合う映像詩。
意表を突いたショットを次々繰り出し、ジャン=リュック・ゴダールが才気を余すところなく発揮した集大成作。ゴダール作品の常連ジャン=ポール・ベルモンドが自由奔放な主人公に扮し、アナーキーな存在感を魅せています。
『軽蔑(1963)』 9月30日~配信
何故、妻は夫を軽蔑したのか...。ゴダールがブリジット・バルドーを迎え、カプリ島の絶景とともに描いた傑作。
ジャン=リュック・ゴダール監督が初期に手がけた傑作メロドラマ。芸術と商業の間に挟まれ、妻との関係にも苦悩する脚本家の姿に自らを投影する一方、ブリジット・バルドーの美しい姿態を鮮やかに刻み込んでいます。
『カルメンという名の女』 10月1日~配信
鬼才ゴダールが名作オペラ「カルメン」の原作を現代のパリを舞台に描く刹那的なラブストーリー。
著作権が切れたオペラ「カルメン」をジャン=リュック・ゴダールが映画化。ストーリーを大胆にアレンジし、台詞の引用などゴダールらしい作品に仕上がっています。ヴェネチア 国際映画祭金獅子賞と技術功績賞を受賞。
「エッセンシャル:ジャン=リュック・ゴダール」は、ザ・シネマメンバーズで9月配信。
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