母は子育て優先でキャリアは後回しに…ケイト・ブランシェット主演『バーナデット ママは行方不明』監督インタビュー動画

『バーナデット ママは行方不明』9月22日公開

リチャード・リンクレイター監督とケイト・ブランシェット主演で贈る話題作『バーナデット ママは行方不明』が、9月22日(金)より新宿ピカデリーほかで全国公開。このたび、リンクレイター監督による日本向けインタビュー映像が公開されました。

インタビュー映像の中で、リンクレイターは、 バーナデットに自身の母を重ねて見たと言います。

 

「自分の母が妥協するのを見てきた。母の時代は子育て優先でキャリアは後回しだった。母には夢があったのに、自分たちが邪魔してる気がした。そんな母のような女性を本作で描いたんだ」

 

本作では、主人公の母バーナデットが子離れできない状況を描いています。

 

「親としてはいい心がけだ。自分がこの世に送り出した小さな人間が無事に育つように守るのは、親として当然のことだからね。でもいつまでそれを続けられる?いずれその子は社会に出ていくことになり、親は自分の道を歩むことになる。これは彼女が自分を再発見する物語だ」

 

ビリー・クラダップ演じる夫エルジーは、バーナデットと同様に優秀で、常に仕事に夢中。かといって、妻や子供に愛情を注いでいないわけではなく、家族三人円満。でも、エルジーとバーナデットの間には本人たちも気づけないほどの深い溝が生まれていたのです。

 

「関係が⻑くなるとマンネリ化してしまって、相手のことをあまりよく見なくなる。子供や仕事のことで頭がいっぱいになってしまって、以前のように心が通じ合わなくなる。彼女を救う方法についての解釈がまったく違う。でも2人には許し合う心がある。自分にとって大事なことを再確認する。人生の試練として誰もが経験することだよ。厳しい試練だけど、それをどうにか乗り越え、誓いを新たにして新しい関係を築けば報われる」

 

最後にリンクレイターは日本の映画についても語っています。

 

「もちろん、日本映画は大好きだ。どの時代にも偉大な監督がいるし、才能ある若い監督が次々と生まれてるよね。日本映画が映画業界に与える影響は大きいよ」

夢を諦めて主婦になったあの日から思い続けた場所とは?

シアトルに暮らす主婦のバーナデット。仕事のできる夫と仲良しの娘に恵まれ一見幸せそうに見えるも、バーナデットは極度の人間嫌いでいつもトラブルを起こし、ママ友たちからも煙たがられていました。

 

かつては天才建築家として活躍していたのに夢を諦めたあの日から、日に日に息苦しさが募っていきます。そんな中、ある事件をきっかけに、この退屈な世界に生きることに限界を感じたバーナデットは、忽然と姿を消します。

 

彼女が向かった先、それは南極でした。

 

本作で注目すべき、圧倒的なスケールで観客を非現実へと誘う南極のシーンは、ブランシェットからの「海と氷は本物であるべき」という強い希望で、グリーンランドでのロケ撮影が実現。壮大な自然美が映画を彩ります。

 

また、主題歌に使用されるのは1984年にリリースされ、全米1位を記録し日本でも大ヒットしたシンディ・ローパーの「タイム・アフター・タイム」。早くから女性の社会的地位向上への支援を続けるシンディの優しくも力強い歌声が、明るい未来を予感させます。

 

『バーナデット ママは行方不明』は、9月22日(金)より新宿ピカデリーほかで全国公開。 

 

[作品情報]

『バーナデット ママは行方不明』

原題:Where’d You Go, Bernadette

監督・脚本:リチャード・リンクレイター  

脚本:ホリー・ジェント、ヴィンス・パルモ 

出演:ケイト・ブランシェット、ビリー・クラダップ、エマ・ネルソン、クリステン・ウィグ

2019年/アメリカ/英語/カラー/ビスタ/108 分 /日本語字幕:石田泰子 

提供:バップ、ロングライド 

配給:ロングライド

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