かわいいけどちょっとコワい「林まさのりフェルトワークagain」11月27日まで
「HiVi」「ホワイエ」(ステレオサウンド)「ホームシアター&オーディオ入門」(音楽之友社)などイラストレーターとして活躍、最近はフェルト作家として活躍中の林まさのりの作品展が、11月27日まで、東京・自由が丘の「キャンバスギャラリー自由が丘」で開催中です。(取材・写真:遠藤)
この「キャンバスギャラリー自由が丘」での開催は2度目ですが、以前よりも大型の作品が増加。「なかなかうまくできた」と林さんも満足げ。
とはいえ、ぱっと見かわらしいけれどどこかコワい「コワイイ」キャラクターたちが今回も勢揃い。どれも一点モノで、売れたものから会場から消えていくので、自宅に迎えたい子は早めに行ってキープです。
2つとして同じものはできない
林まさのりさんのフェルトワーク歴は、10年ほどに及びます。他のフェルト作品といちばん異なる特徴は、自立するよう工夫されていること。
そしてなんと言っても、何者だか分からない独特のキャラクター。はじめは動物をモチーフにしながらも「作っているうちに違うものになっちゃう」。下書きも模型もないまま、その時々のご自身の心を映した生きもののように、手の上でチクチクと長時間繊細な針作業を経て、一体一体生み出されていきます。「こういうものをつくってほしい」とオーダーしても、全く同じ作品にならないのも面白いところです。
「自分の好きなものを創っているだけ」と謙遜する林さんは、ほんとうは値段は付けられないとおっしゃる。里子に出すようなものですから当然ですが、「置き場所に困る」ので、定期的にこうして譲渡会に出しているのです。
そんな作品を自宅にお迎えしてじっくり眺めていると、ほのぼの対話したくなったり、昨今のご時世に対する憤りのようなものを愚痴ったり、林さんと心を交わしているかのような不思議な気持ちになるのです。
今回はちょっと会期も短めなので、早めに足を運んでいただければ。
「林まさのりフェルトワークagain」は11月27日まで開催。
[展示会情報]
「林まさのりフェルトワークagain」
会場:キャンバスギャラリー自由が丘(目黒区中根1−22−11)
12時から19時まで無休(最終日は17時終了)
https://mhayashi.exblog.jp/29721861/