【映画・音楽・アート最新情報】 · 2023/11/30

偉大な女性監督にスポットを当てた『ウーマン･メイク･フィルム』予告編

『ストーリー・オブ・フィルム 111の映画旅行』のマーク・カズンズによる女性監督にスポットを当てたドキュメンタリー

映画配信サービス「JAIHO(ジャイホー）」が12月配信のラインナップを発表。あわせて女性監督に焦点を当てたドキュメンタリー『ウーマン･メイク･フィルム映画史を巡る新たなロードムービーエピソード1』の本予告映像が公開されました。

12月1日から配信を開始するのは、偉大な女性監督たちにスポットをあてたドキュメンタリー『ウーマン・メイク・フィルム映画史を巡る新たなロードムービーエピソード1』(18)。14エピソード約840分におよぶ本作は、制作に5年を費やし、130年に亘る映画史を、世界の女性監督という視点で見直しながら、約1000本の映画で綴ります。

ナレーションは、ティルダ・スウィントン、ジェーン・フォンダ、アッジョア・アンドー、シャルミラ・タゴール、ケリー・フォックス、タンディ・ニュートン、デブラ・ウィンガーといった屈指の名女優たちです。

監督は、2010年から2021年にかけて公開された傑作映画を独自の切り口で次々と紐とく異色のドキュメンタリー映画『ストーリー・オブ・フィルム 111の映画旅行』(22)の監督、マーク・カズンズ。この映画のもとにもなったTVシリーズ『ストーリー・オブ・フィルム』(60分×14エピソード)は、現在5エピソードずつ毎月JAIHOで常時独占配信中です。

このたび公開された予告編は、「世界一小さな映画祭を共催するなど、カズンズ監督にとっての盟友でもあるティルダ・スウィントンのナレーションから始まる。130年の映画史の中で『映画監督の大半は男性です』『いわゆる名作映画の監督もほとんどが男性』」と現状に疑問を投げかけるスウィントンの聡明な声と、次々と映し出される女性監督たちの功績を讃える映像となっています。

小津安二郎生誕120周年特集も

12月12日(火)からは、2023年度の東京国際映画祭の目玉企画として上映され好評を博した、生誕120年の小津安二郎監督『東京物語 4Kデジタル修復版』(51)の配信も。

そして本作を皮切りに「小津安二郎生誕120年」と題した、小津作品を13作品がJAIHOで独占初配信されることが決まりました。まず第一弾として12月は『麥秋 4Kデジタル修復版』(12/18)、『非常線の女 4Kデジタル修復版』(12/26)、小津作品唯一の記録映画で六代目・尾上菊五郎の舞を撮影し東京国際映画祭ワールドプレミア上映で話題となった『菊五郎の鏡獅子 4Kデジタル修復版』(12/29)が控えています。

ソルフェリーノ通りでゲリラ撮影した『ソルフェリーノの戦い』など緊迫感ある作品も

12月15日(金)からは、2023年第76回カンヌ国際映画祭でパルムドールを受賞した『Anatomy of a fall(原題)』のジュスティーヌ・トリエ監督の2013年監督作品であり、2014年のセザール賞最優秀⻑編映画賞にもノミネート、ソルフェリーの通りで繰り広げられるヒューマンドラマを描きだした『ソルフェリーノの戦い』(13) もラインナップ。2012年に行われた実際の大統領選挙の様子や、当時の候補者だったニコラ・サルコジ(サルコジ大統領)へ抗議する個人間で起こる争いと政治的な争いが交差する様子が映し出され、当時のリアルなフランスを感じ取ることができる1本となっています。