伊藤万理華、「選ばなかった平行世界があるのかも・・・なんて考えるだけでワクワク」

『PORTAL-X ~ドアの向こうの観察記録~』2024年1月12日放送・配信

柄本時生と伊藤万理華が主演を務めるモキュメンタリー『PORTAL-X ~ドアの向こうの観察記録~』が2024年1月12日から放送・配信(第1話無料)。このたび、主演の柄本時生と伊藤万理華のインタビューが公開されました。

本作が描き出すのは、この世界とは別の歴史をたどった並行世界が広がる異次元への扉「ポータル 」。各ポータルの失敗事例をわれわれの社会に活かすことを目的に、長年に亘って放送されてきたテレビ番組「PORTAL-X」で、新人番組リポーターのカイフ(柄本時生)と、番組カメラマンのルナ(伊藤万理華)が、食糧難や不死が実現した世界、真の多様性を獲得できなかった社会、極端な少子化、運に頼り切る世界など、歴史の転換点で選択を誤り取り返しのつかない状況に陥っている世界を目の当たりにしていきます。

 

この独創的な物語について柄本は「台本を読んで、なんだか不思議な話だなと思ったというのが率直な感想でしたが、ただ確実にいつか起きることだろうなとも思いました。そういうところが面白かったですね」と述懐。

 

伊藤も「台本ってセリフのやりとりなどが書かれているものだと思うんですが、このドラマは、それぞれのポータルの世界観がどのようなものなのかがしっかりと説明されているものでした。台本を読ませていただいて、どういう形で映像化されるのかな、と読み進めながらワクワクしてきて、このような感覚は今までにないものでした」と振り返ります。

 

普段は俳優として“被写体”という立場で活動する二人ですが、本作ではリポーターとカメラマンという“取材する側”として、ポータル内の人たちの言葉や思いを拾いあげていきます。

 

「セリフの量が多かったので、覚えるのが大変でしたね」と柄本が振り返ると、伊藤も「わたしはたまたまですが、カメラマン役、ディレクター役、つくり手の役をいただくことが重なったタイミングだったので、自分としてはまったく不自然ではなかったです。撮影中はカメラをずっと構えていて、自分が撮った映像も少しだけ使っていただきました」と語ります。

 

本作で監督・脚本を務めたのは、2021年にWOWOWで放送・配信された「ザ・モキュメンタリーズ ~カメラがとらえた架空世界~」(2024年1月5日(金)午後3:00~再放送 [WOWOWプライム]/ WOWOWオンデマンドで全話配信中)で放送文化基金の奨励賞を受賞するなど、大きな評価を受けた伊藤峻太監督。荒唐無稽さとリアリティーが表裏一体となった物語の世界の中で、伊藤監督の独自の世界観を絶妙に描き出している。

 

そんな監督に対して、柄本は「監督の想像力は本当に豊かだなと思います。ものすごくいろんなことを勉強されてきた方なんだろうなと。監督の中にハッキリとしたビジョンや映像があったので、とてもやりやすかったですね」と語ります。

 

一方の伊藤は「監督とは初めてご一緒させていただきましたが、長い年月をかけて、頭にあったものを映像化したとお聞きして、わたしもこの世の中にはいろんな並行世界があるんじゃないかと思っている人間なので、お話を聞いたときにすごく共感しました。壮大で、夢があるなと」と共感した様子。

 

そんな主演の2人は、本作が初共演。柄本が「万理華ちゃんが出るシーン では、ほぼ一緒だったんで。一緒にお芝居ができて楽しかったですね。万理華ちゃんは感覚的な方なんで、その時その時の感覚に敏感で。それをすごく楽しもうという感覚があって。それと万理華ちゃんは役に没入 する時のレベルがものすごく高いんです。それも楽しかったですね」と語ると、伊藤も「初めてご一緒させていただいて、現場ではずっとフラットに自然体で過ごせました。時生さんが緊張しない雰囲気を作ってく ださったのだと思うんですが、普通に隣にいて、なんの違和感もなかったです」と応じました。

 

劇中では、並行世界に生きる“俳優の柄本時生と伊藤万理華 ”が登場するシーンがあります。そこについて柄本は「カイフは管理社会の人間なので、感情の起伏はあまりないように演じたんですが、劇中の柄本時生は“自分を演じた” という感覚がすごく強くて。僕は以前に『バイプレイヤーズ』というドラマで自分を演じたことはあるんですが、あの時の自分とはまた違った感覚ですね。今回はしっかり自分をやっちゃえと思いながら演じました」と述懐。

 

一方の伊藤は「今までいただいた役の中でも、自分に近いなという役が増えてきていたように感じていましたが、伊藤万理華という名前を作品に取り入れてくださったということはめちゃくちゃ光栄だなと思いました」と振り返りました。

 

そして最後に視聴者に向けて柄本が「飛んでる作品になったなと思います。想像力と、現代のシニカルさがすごく絡み合っていて。これは伊藤監督が現実世界で絶対にあり得ることを具現化したドラマだと思ったんです。ぜひ皆さんにも、世の中のことについて考えていただく一歩にしてもらえたらなと思っています」とアピールすると、伊藤も「これはある種のドキュメンタリー番組だと思って見てもらえたらと思います。この世には、自分たちが選択しなかった世界があるのかもしれない、ということを考えるだけでワクワクします。宇宙は膨大で、自分たちの知らない世界のことを想像するだけで面白いなって。この作品が、そうした自分の世界を広げていくきっかけになったらいいなと思います」とメッセージを送りました。

この世界と並行世界「PORTAL」の秘密

突如発見された異次元への扉「ポータル」。何の変哲もないドアの向こうに広がっていたのは、この世界とは別の歴史を辿った並行世界。ドアの向こうの世界を「PORTAL」と名付け、その内部観察が始まってから今年で50年。「PORTAL-X」は、各ポータルの失敗事例を我々の社会に活かすことを目的に、長年に渡って放送されてきた番組です。

 

あらゆる並行世界をリポートする新人番組ディレクターのカイフ(柄本時生)と、番組カメラマンのルナ(伊藤万理華)が取材する様々な並行世界・ポータルは、歴史の転換点で選択を誤り、取り返しのつかない状況に陥っている世界ばかり。カメラに映るのは食糧難、不死が実現した世界、真の多様性を獲得できなかった社会、極端な少子化、運に頼り切る世界でした。

 

カイフとルナは取材を通じて、何を感じ、何を伝えていくのか?取材を重ねるごとに明らかになっていくのは、この世界の輪郭と並行世界「PORTAL」の秘密です。

 

『PORTAL-X ~ドアの向こうの観察記録~』は2024年1月より放送・配信。

 

[番組情報]

モキュメンタリー「PORTAL-X ~ドアの向こうの観察記録~」(全8話)

放送・配信:2024年1月12日午後11:30〜 放送・配信スタート(第1話無料)

監督・脚本:伊藤峻太

出演:柄本時生、伊藤万理華 ほか

サイト:https://news.wowow.co.jp/750.html

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