平和な一日に感謝したくなる『終わりの鳥』本編映像

『終わりの鳥』4月4日より公開中

スタジオA24製作の切なくも美しい作品『終わりの鳥』が4月4日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町ほかにて全国公開中。このたび、“死”を告げる鳥・デスが ICECUBE の名曲「It Was a Good Day」を歌う姿を収めた本編映像が公開されました。

公開された本編映像は、喋って歌って変幻自在な一羽の鳥・デスが歌って踊る軽妙な姿を収めた場面。

 

デスには、死を迎える者たちの声が常に響いており、その声に導かれるようにチューズデーの元にもやって来ます。しかし、ひどく汚れ、心身ともに疲れ果てていたデスを、チューズデーはお風呂に入れてあげ、優しく迎え入れます。

 

そして、母親が帰宅するまで待ってもらうため、「私を殺す前に、この曲を聴いて。気に入ると思う」とICECUBEの「It Was a Good Day」を聞かせようとします。

 

チューズデーは、「歌の主人公はたぶん…悲惨で苦しい人生を送っている誰か。その人にとって“いい日”っていうのは…」と曲について説明をすると、デスがリズムに合わせて彼女の元に近付いて、「“良い日”とは悲惨な出来事のない日♪」と歌い始め、気持ち良さそうにリズムに乗って踊り出します。

 

チューズデーにこの曲を知っているかと尋ねられたデスは、「Classic」(原文)と答えています。「It Was a Good Day」は 1993 年にリリースされており、本作のエンディングテーマとしても使用されています。

 

本編の中でもひときわチャーミングなデスの姿が見られるこのシーンは、ダイナ・O・プスィッチ監督お気に入りのひとつ。

 

プスィッチ監督は、ICECUBE の「It Was a Good Day」を選曲した理由を、「どのような環境や状況で過ごしていても、何も起こらない日はあるはずです。そんな平和な一日に感謝したくなるようなことが、チューズデーやゾラ、デスにだってあると考えていく中で、自分が描こうとしている物語にこの楽曲がとてもマッチしているんじゃないかと思い、セレクトしました」と明かし、ICECUBE が本作を観たかは分からないそうだが「もし観てくれていたら嬉しい…」と期待していることも明かしました。

余命僅かな娘の前に現れた一羽の鳥

余命わずかな15歳のチューズデーの前に、喋って歌って変幻自在な一羽の鳥が舞い降ります。地球を周回して生きものの“終わり”を告げる、その名もデス(DEATH)。チューズデーはそんな彼をジョークで笑わせ、留守の母親ゾラが帰宅するまで自身の最期を引き延ばすことに成功します。やがて家に戻ったゾラは、鳥の存在に畏れおののき、愛する娘の身からデスを全力で遠ざけるべく暴挙に出ますが……。

 

世にも奇妙なデスと突如対峙することによって、母娘ふたりは間もなく訪れるであろう別れを次第に受け止めてゆくプロセスを、アイス・キューブの名曲「It Was a Good Day」にのせて、驚きとユーモアと涙で満たした作品。

 

長編監督デビューを飾ったのはクロアチア出身のダイナ・O・プスィッチ。タバコをくゆらせ、ラップのリズムを刻むチャーミングなキャラクターを造形する一方で、“死”という観念を奇想天外に視覚化、その苦悩にも触れるなど奥行きのあるストーリーに仕立てています。

 

繊細でウィットに富んだチューズデー役には、『恋人はアンバー』のローラ・ペティクルー。シリアスとコミカルを横断する絶妙なバランスで母親・ゾラを演じたのは、エミー賞常連の人気 TV シリーズ「VEEP/ヴィープ」で知られる、コメディエンヌのジュリア・ルイス=ドレイファス。

 

『終わりの鳥』は、4月4日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町ほかにて全国公開。

 

[作品情報]

『終わりの鳥』

原題:TUESDAY

監督・脚本:ダイナ・O・プスィッチ(初長編監督作品)

出演:ジュリア・ルイス=ドレイファス(「VEEP/ヴィープ」)、ローラ・ペティクルー(『恋人はアンバー』)

2024 年/英=米/110 分/シネマスコープ/5.1ch/字幕翻訳:佐藤恵子

配給:ハピネットファントム・スタジオ

映倫区分:G

公式サイト:happinet-phantom.com/tuesday

X:@A24HPS

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