カンヌ映画祭コンペティション部門出品決定!早川千絵最新作『ルノワール』予告編

『ルノワール』6月20日公開

長編初監督作品『PLAN 75』(22)が第75回カンヌ国際映画祭でカメラドール特別賞を受賞するなど世界を席巻した早川千絵監督の最新作『ルノワール』が、6月20日(金)より新宿ピカデリー他全国でロードショー公開。このたび予告編とポスタービジュアルが公開されました。

公開された予告編は、11歳のフキが「みなしごになってみたい」というタイトルの作文を提出し、母親(石田ひかり)が担任教師に呼び出されるシーンから始まります。

 

自由な発想で時たま大人を驚かせ、闘病中の父親(リリー・フランキー)をいつも気にかけ、放課後は父親の病室へ通います。そんな日々の中で、フキがそれぞれに事情を抱えた大人たちと対峙する姿が紡がれていきます――。

 

同じマンションに住む久理子(河合優実)が、哀しみに暮れた表情で、ベランダから下を見下ろしていることに気付くフキ。久理子は誰にも話せずにいた秘密をフキに打ち明け始めます。

 

またある時は、母が知り合った男性・御前崎(中島歩)や、大学生・薫(坂東龍汰)と出会い、フキの日常が変化していきます。

 

「人が死ぬと泣く、どうして悲しいんですか?」と大人に問いかけるフキの声。子どもと大人の間で揺れる、ひと夏が繊細に描かれます。

 

公開されたポスタービジュアルには、楽しそうに踊るフキの様子が大きく据えられています。うれしい、楽しい、寂しい、怖い…はちきれんばかりの感情を抱えたフキは、“哀しみ”を知って確かに大人に近づいていきます。

 

幾重にも変化する 11 歳の少女の表情は、私たちが過去に置いてきた遠い日の宝石のような記憶を呼び覚ましてくれます。

日本映画で唯一第 78回カンヌ国際映画祭コンペティション部門出品決定。『PLAN 75』に続き早川監督 2度目

第78回カンヌ国際映画祭は、審査員長に『ポンヌフの恋人』『イングリッシュ・ペイシェント』『トスカーナの贋作』などで知られるフランスの名優ジュリエット・ビノシュを迎え、現地時間 5 月 13 日(火)~24 日(土)に開催。ヴェネチア国際映画祭、ベルリン国際映画祭と並ぶ世界 3 大映画祭として知られています。

 

本作は、世界中から出品された作品の中から、パルム・ドールと名付けられた最高賞を目指して争うコンペティション部門に出品が決定。日本の映画で過去パルム・ドールを受賞したのは衣笠貞之助監督『地獄門』(54)、黒澤明監督『影武者』(80)、今村昌平監督の『楢山節考』(83)と『うなぎ』(97)、是枝裕和監督『万引き家族』(18)の 5 作品。

 

今回の出品決定に際し、早川監督は「映画を作り始めたばかりの私に最初にチャンスを与えてくれたカンヌ映画祭が、この映画を温かく迎え入れてくれたことに気が引き締まる思いです」とコメント。

 

主演の鈴木は「嬉しくて飛び跳ねてしまいました」と喜びを爆発させ、共演の石田は「言葉に出来ないほどの幸せと感謝と感動と興奮を覚えております」と喜びのコメントを寄せています。

大人との狭間にある感受性豊かな少女の目から見た大人の世界

1980年代後半のある夏。11 歳のフキは、両親と3人で郊外の家に暮らしています。

 

ときには大人たちを戸惑わせるほどの豊かな感受性をもつ彼女は、得意の想像力を膨らませながら、自由気ままに過ごしていました。ときどき垣間見る大人の世界は、刺激的だけどなんだか滑稽で、フキは楽しくて仕方ありません。

 

しかし、闘病中の父と、仕事に追われる母との間にはいつしか大きな溝が生まれていき、フキの日常も否応なしに揺らいでいきます…。

 

『ルノワール』は、6月20日(金)より新宿ピカデリー他全国でロードショー公開。 

 

[作品情報]

『ルノワール』

出演:鈴木唯 石田ひかり 中島歩 河合優実 坂東龍汰 リリー・フランキー

脚本・監督:早川千絵

企画・制作:ローデッド・フィルムズ

製作幹事・配給:ハピネットファントム・スタジオ

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