聖者に恋した少女の顛末!R・シュトラウス『サロメ』予告&プロモーション映像

メトロポリタン・オペラ2024−25シーズン

メトロポリタン・オペラ(MET)最新ステージのライブビューイングは2024-25シーズンが始まっていますが、第7作目『サロメ』が6月27日より1週間、東劇のみ7月10日まで2週間、限定公開。このたび、予告編とプロモーション映像が公開されました。

予告編は、R・シュトラウスの艶やかな音楽に乗せ、時代設定をヴィクトリア朝時代に置き換えた新演出の様子と、ストーリーを導く重要な場面が散りばめられています。

 

また、プロモーション映像は、主演エルザ・ヴァン・デン・ヒーヴァー(ソプラノ)の白熱の演技が伝わる、衝撃的なものとなっています。

20年ぶりの新演出で炙り出す光と闇

19 世紀文学の旗手と呼ばれるオスカー・ワイルドの傑作戯曲を、艶やかな音楽で描いたR・シュトラウスのオペラ出世作。初演当時センセーションを呼んだ官能美の極致を描いた衝撃的オペラが、MET で 20 年ぶりとなる新演出で登場します。

 

現地でも話題を呼んでいる、‟イギリスのトニー賞”と呼ばれるローレンス・オリヴィエ賞受賞の演出家クラウス・グートによる、物語の光と闇をあぶり出した演出は必見です。

 

ドイツ・オペラ最大の難役と言われる題名役のサロメを、スター・ソプラノのエルザ・ヴァン・デン・ヒーヴァーが熱演。MET に多数出演し、MET ファンからも人気の高いスター・バリトンのペーター・マッテイが、サロメから恋心を抱かれながらも拒絶する預言者ヨカナーンを演じます。

 

その他、王妃でありサロメの母親ヘロディアス役を、9 年ぶりに MET ライブビューイングに登場するグラミー賞歌手ミシェル・デ・ヤング(メゾ・ソプラノ)など、豪華歌手陣が圧巻の演唱を披露しています。

 

本作の世界観へと誘う、MET 音楽監督ヤニック・ネゼ=セガンの切れ味鋭い指揮にも注目です。

禁断の恋が招いた衝撃的な結末

紀元 36 年ごろのシリア(本演出ではヴィクトリア朝時代)。キリストの到来を予言したヨカナーン(新約聖書の「洗礼者ヨハネ」)は、王ヘロデが兄弟の妻ヘロディアスを奪って結婚したことを非難した罪で投獄されています。

 

ヘロディアスの連れ子サロメは、獄中から聞こえるヨカナーンの声に惹かれ、彼を牢から出させて面会し、ヨカナーンの虜になってしまうも、激しく拒まれます。ヨカナーンへの欲望に取りつかれたサロメは、自分に気があるヘロデの求めに応じて踊り、褒美に「ヨカナーンの首」を所望します。

 

ヘロデは震え上がるも、約束を破るわけにはいきません。

 

銀の盆に載せたヨカナーンの首を手に入れたサロメは、その唇に接吻。恐れをなしたヘロデは……。 

 

R・シュトラウス《サロメ》新演出は、6月27日(金)より 東劇・新宿ピカデリーほか 全国にて1週間限定公開。

 

[上映情報]

◆上映期間:6 月 27 日(金)~7 月 3 日(木) 

※東劇のみ 7/10(木)まで 2 週上映

◆上映館:東劇・新宿ピカデリーほか全国 21 館

【指揮】ヤニック・ネゼ=セガン 

【演出】クラウス・グート

【出演】エルザ・ヴァン・デン・ヒーヴァー、ミシェル・デ・ヤング、ゲルハルド・ジーゲル、ピョートル・ブシェフスキ、ペーター・マッテイ ほか

【MET 上演日】2025 年 5 月 17 日 

【上映予定時間】2時間3分(休憩なし)

公式サイト:https://www.shochiku.co.jp/met/program/6002/