バズ・プーンピリヤ監督「さらにエキサイティング」『バッド・ジーニアス 危険な天才たち』インタビュー映像

BAD GENIUS/バッド・ジーニアス』7月11日公開

本国で興行収入1位、16の国と地域でサプライズヒットした『バッド・ジーニアス 危険な天才たち』を『コーダ あいのうた』としてハリウッドリメイクしたスタッフらが手掛けた『BAD GENIUS/バッド・ジーニアス』が、7 月 11 日(金)新宿バルト9他にて全国ロードショー。このたび、オリジナル版の監督バズ・プーンピリヤから日本の観客に向けた推薦コメント映像がとどきました。

バズは、「私も今回のハリウッド版を鑑賞させていただきましたが、オリジナル版と同じくらい面白く、スリリングだと感じました。同時に、この新しいバージョンは新たな解釈と視点を提供し、ハリウッド版『バッド・ジーニアス』をさらにエキサイティングで興味深いものにしています。皆様に『バッド・ジーニアス』ハリウッド版を楽しんでいただければ幸いです」とコメントを寄せています。

 

リメイク版の脚本・監督を務めた J・C・リーは、「原作のタイ映画はとても凄い作品でした。海外でヒットした映画をリメイクする場合、オリジナルのイメージを崩してしまうのではないか?など、多くの人が心配になる気持ちはよく分かります。ですから、原作に負けないような作品にすると同時に、あの映画に対するオマージュになってほしいとも思いました。巧みな部分は変えずに、同時に異なる観客にアピールしたいとも思ったのです。真に素晴らしい映画を負かそうとか、軽視しようとかいうわけではないです」と敬意を表します。

 

また、本作『BAD GINEUS/バッド・ジーニアス』では、主人公のリンは中国系アメリカ人の女子高校生に、そして、彼女のライバルあり、相棒ともなるバンクはナイジェリアからの移民という設定に変更。これにより、アメリカという国の「大学システムの問題」と「自由の幻想」を暴いていくという新たな切り口が追加されました。

 

「一人の若者が意外なことを成し遂げるという、とてもエキサイティングなストーリーです。単純に楽しんでもらえることを期待しています。そして、本作を観て、リンやバンクなどに共感してほしい、彼らの中に自分自身を見つけてほしいのです。彼らに共感したら、その行動の背後にある理由が理解できると思います。それが理解できたら楽しめるし、何かを感じるはずで、私は心からそれを望んでいます」と自身の思いを明かし、「この映画が人々の中に、何らかの考えを誘発することを期待しています。それは、私たちの世界に生きている若者たちがどんな状況に置かれているかであったり、腐敗した制度に対する考えであったりするのかもしれません。私たちは皆、人生で人より上に出るには、人より努力しなければならないと感じています。若者たちにとって『自分は成功した』と思えるような将来になるには、彼らに何を求めるべきなのかを考えてほしいです」と観客へ託します。

 

様々な作品からひらめきを得たといい、「特に参考にした作品は『ソーシャル・ネットワーク』、『卒業白書』、『セッション』などです。これらは、若い人たちが感じることに対して語りかけている作品だと思うのです。本作の舞台は 2016 年です。世界の歴史の中で分岐点になったともいえる年だと私は思います。暗号通貨の台頭、イギリスの EU 脱退、また、世界中で破壊的な指導者が選挙で勝った年でした。それらは全て、社会不安を象徴していると思います」と述懐。また、本作に共感した点として、「この映画に登場する若者たちは、混沌とした世界に直面し、自分の将来には障壁があると感じ、必死で生き残ろうとしています。彼らは、なんとかうまく生きようと必死で、自分や自分が大切に思っている人たちをなんとか前進させたいと思っている。そういった感覚には、多くの人が共感を覚えるでしょう」と話し、「私たちは皆、この世界において“明日はどうなるのだろうか?”と考えていますよね。本作の登場人物たちも同じです。“成功するためには、ルールを書き換えなければならないのだろうか?”と。私たちは、そんなことで葛藤していると思うのです」と自身の考えを示しています。

才能を生かした“危険なビジネス”の顛末

貧しい家庭で暮らすリンは、全科目で学年トップの成績を収める天才的な頭脳の持ち主で、名門高校に特待生として迎え入れられます。

 

ある日の試験中、親友を救うために奇想天外な方法で解答を教え、好成績を取らせてしまいます。そんなリンの才能に目を付けたのが親友の恋人。富豪弁護士を父に持つ彼は、学校の劣等生たちを救済する“危険なビジネス”を持ちかけてきます。

 

しかしそれは、世界を跨ぐ前代未聞のカンニング計画の始まりでした…。

 

『BAD GENIUS/バッド・ジーニアス』は7 月 11 日(金)新宿バルト9他にて全国ロードショー。

 

[作品情報]

『BAD GENIUS/バッド・ジーニアス』

原題:『BAD GENIUS』

監督:J・C・リー 

脚本:J・C・リー ジュリアス・オナー 

出演:カリーナ・リャン ジャバリ・バンクス AND ベネディクト・ウォン 

配給:ギャガ

©Stewart Street LLC

シネマスコープ/5.1ch デジタル/上映時間:97 分/字幕翻訳:中沢志乃  PG-12 

公式 HP:gaga.ne.jp/badgenius/

公式 X:@badgenius_jp