ローリング・ストーンズのミューズ、アニタ・パレンバーグのドキュメンタリー映画『アニタ 反逆の女神』予告編

『アニタ 反逆の女神』10月25日公開

ローリング・ストーンズのミューズとして知られるアニタ・パレンバーグのドキュメンタリー映画『アニタ 反逆の女神』が、10月25日(土)より新宿K’s cinema、アップリンク吉祥寺他にて順次公開。この度、未公開のホームビデオ映像を含む予告編と場面写真が公開されました。

公開された予告編は、スカーレット・ヨハンソンが読むアニタの独白から始まります。

 

「私は魔女と呼ばれた。尻軽、人殺しとも。演じた人と混同されたのかもしれない」

 

その後、ローリング・ストーンズのメンバーと共に飛行機のタラップから降りるシーンへ。

 

アニタとローリング・ストーンズとのメンバーの出会いは、1965年でした。ブライアン・ジョーンズと並ぶアニタ、その2 人の向かいにうつむきがちに座るキースの姿。象徴的な3人の関係をあらわす写真の後、キースとアニタのフランスでの様子を映し出します。キースを訪ねた人々は長々と滞在し、その様子を映し出します。ここでは名作が生まれています。

 

そしてキースとアニタとの仲睦まじい様子、キースがコンサートでギターを弾く様子等の映像をバックに、キースが「アニタへの愛が止まらなかった。彼女は多くの楽曲に出てくる。彼女はミューズだった。僕にと

ってだけじゃなく」と、彼女の存在の大きさを象徴するような言葉を語ります。

 

その後、問題が発生。

 

 「まるでボニーとクライド。荷物と子供をかかえ、警察の尾行から逃れ続けた」

 

アニタの独白が入り、 「母は拘束された」息子マーロンの言葉が続きます。

 

キースはその時の心情を「真っ暗闇だった」と語ります。

 

モノクロのカッコいいアニタの写真に続いて、アニタを崇拝するスーパーモデルのケイト・モスが「誰よりもロックスター。私にとっては女性の理想そのもの」と笑顔でコメント。

 

プライベートなアニタの映像を背景に、キースが語る「唯一無二ってやつだな。ついていくだけで精一杯でね」 。続いて「私のモットーは、前進あるのみ。振り返るな」というアニタの言葉を、娘アンジェラ・リチャーズが語ります。

 

予告編の中でも「誰より胆の据わった人だった」と言われるように、潔くかっこいいアニタ・パレンバーグという女性の様々な表情を映し、映像は終わります。

 

あわせて公開された場面写真は、モデルとして活躍している様子、ブライアン・ジョーンズとの2shot、元パートナーキース・リチャーズと子供達との日々、ケイト・モスとの写真など、プライベートの様子も含めて、自由、情熱、愛を持って生きた彼女の様々な魅力を伝えています。

 

ローリング・ストーンズのミューズであり共作者、女優、モデル、ボヘミアン・ロック・シックを生み出したファッションアイコン、そして愛情深い母親でもあったアニタ・パレンバーグ(1944-2017)。

 

本人の死後発見された未発表の回顧録の言葉(声:スカーレット・ヨハンソン)を用いながら、息子マーロン、娘アンジェラ、そして彼らの父キース・リチャーズが、愛おしくも痛切な家族の秘話を語ります。

 

先ごろ(2025年1 月30日)逝去した、ミックの恋人でありアニタと親友でもあったマリアンヌ・フェイスフル、アニタを崇拝するケイト・モスらがアニタの影響力のとてつもない大きさ深さを物語ります。

 

未公開のホーム・ムービーや家族写真から浮かび上がる、ストーンズと過ごした激動の日々とその後の年月。アニタ・パレンバーグは常に状況に立ち向かい新しい価値観を創造する女性でした。

 

出演者は、アニタの回想録の言葉で声の出演をしている「アベンジャーズ」シリーズの俳優スカーレット・ヨハンソンの他、かつてのパートナーキース・リチャーズ、息子マーロン・リチャーズ、娘アンジェラ・リチャーズ、そして90年代スーパーモデルを象徴する存在であるケイト・モス、 『ブリキの太鼓』の監督フォルカー・シュレンドルフ、著名な画家バルティスの息子スタニスラス・クロソウスキー・ド・ローラ、ローリング・ストーンズのメンバー、ブライアン・ジョーンズ、ミック・ジャガー、ジェーン・フォンダ、ビート・ジェネレーションの象徴的人物で、詩人、作家、政治活動家のアレン・ギンズバーグ、アメリカを代表する現代美術家ジャスパー・ジョーンズ、1960年代のポップアートの旗手で彼のスタジオ自体がカルチャー発信地となったアンディ・ウォーホルなど、アニタの幅広い交友関係を証明する出演者が顔を揃えます。

 

監督は、アレクシス・ブルームとスヴェトラーナ・ジル。本作は、息子マーロン・リチャーズが母に捧げるべく製作総指揮を務めています。

アニタ・パレンバーグとは?

1942年生まれのイタリア系ドイツ人のモデル、俳優、ファッションアイコンであり、1960-70年代のロック文化における象徴的存在。多言語を操り、反体制的で自由奔放。彼女は、自身のペルソナとクリエイティビティで時代を体現した先駆者。

 

彼女がいなければ、ローリング・ストーンズのイメージも、ロックとファッションの結びつきも大きく違っていたかもしれません。周囲からは「ミューズ」「It Girl」「ロック界のワルキューレ」と称されました。2017年没。

 

『アニタ 反逆の女神』は、10月25日(土)より新宿K’s cinema、アップリンク吉祥寺他にて順次公開。

 

[作品情報]

『アニタ 反逆の女神』*第 76 回カンヌ国際映画祭クラシック部門正式出品

監督:アレクシス・ブルーム/スヴェトラーナ・ジル

出演:アニタ・パレンバーグ/キース・リチャーズ/マーロン・リチャーズ/アンジェラ・リチャーズ/ケイト・モス/フォルカー・シュレンドルフ/スタニスラス・クロソウ

スキー・ド・ローラ/サンドロ・スルソック/ジェイク・ウエバー/ブライアン・ジョーンズ/ミック・ジャガー/マリアンヌ・フェイスフル/ジェーン・フォンダ/ジェイムズ・フォックス/アレン・ギンズバーグ/ジャスパー・ジョーンズ/アンディ・ウォーホル

声の出演:アニタ・パレンバーグ:スカーレット・ヨハンソン

キース・リチャーズ:本人

マリアンヌ・フェイスフル:本人

2024年/アメリカ/英語・フランス語・ドイツ語/113分/1.78:1/

原題:CATCHING FIRE: The Story of Anita Pallenberg/©2023 Brown Bag Productions, LLC/日本語字幕:福永詩乃