『ポーラ X』4Kレストア版2月21日公開
背徳的で虚無的なハーマン・メルヴィルの問題作「ピエール」を映画化したレオス・カラックス監督『ポーラ X』4Kレストア版が2月21日(土)からユーロスペースほか全国にて劇場公開。このたび、予告映像と新場面写真が公開されました。
公開された予告映像は、栄華を極めたバロック時代の作曲家ヘンリー・パーセルの「Come Ye Sons of Art」の優雅な旋律にのせて、大富豪の美しい青年作家ピエールが緑に囲まれた豪邸に母と暮らす穏やかな日常を描きます。
突如、レジスタンスのオーケストラが奏でるロック調のダークでアヴァンギャルドな音楽がかぶさり、ピエールの心を侵食。
「僕はずっと待っていた——この世を超えるきっかけを」
イザベルと 出会ったピエールは、母の制止を振り切り全てを捨てて家を出ます。
“真実”を求めて闇の中を彷徨うピエールは髪も髭も伸び放題で、目の下が黒く落ち窪み様相が変わっていきます。
「真実はどこだ イザベル?」「どこだ!」
絶望の深みに溺れて狂乱する壮絶な姿を捉えた予告となっています。
新たに公開されたシーン写真は7点。艶やかな金髪のピエールと母マリーが見つめ合う美しい親子の図、涙を流しながらバイクを走らせるカトリーヌ・ドヌーヴ演じるマリー、ピエールの婚約者・リュシーがピエールとイザベルふたりの居所を突き止めるシーン、杖をついたピエールがイザベルとリュシーと共にセーヌ川沿いを歩く場面、指揮者のボスを見上げるレジスタンスのオーケストラ、広大な庭でお針子にウェディングドレスを調整してもらうリュシー、血にまみれた奔流に溺れるピエールとイザベル、闇を纏い憂いを湛えたイザベルの姿などが収められています。
エルヴィルの問題作を映画化
『ポンヌフの恋人』(91年)から8年、レオス・カラックスは『ポーラ X』で復活。19世紀半ばのアメリカ小説、ハーマン・メルヴィルの「ピエール」(1852)の映画化で、小説の仏題"Pierre ou les ambiguité" (ピエール、あるいは曖昧なるもの)の頭文字 Polaに謎のXをつけた暗号でした。
原作「ピエール」は、発表当時 あまりに背徳的で虚無的な内容のため「メルヴィル発狂す」と報じた新聞まであった特異な怪物的作品。カラックスは現代のパリに設定を変え、二人の絶望の深み、そしてその果てにあるあらゆる愛憎あらゆるしがらみからの超越を、壮絶なロマンティシズムの物語として描きました。
裕福で満ち足りた田園生活を送るピエール(ギョーム・ドパルデュー)と母マリー(カトリーヌ・ドヌーヴ)。そこへ「姉」と称して闇の世界から現われたボスニア難民イザベル(カテリーナ・ゴルベワ)の抗いがたい魅力に引き寄せられたピエールは、母も婚約者も家督も全て捨てて彼女とパリに出ます。
イザベルは本当の姉なのか。闇が深まるほど疑惑も深まり、絶望へと吸い込まれていく二人をカラックスは仮借ない視線で見つめます。
主演のギョーム・ドパルデュー(1971-2008、ジェラール・ドパルデューの息子)とカテリーナ・ゴルベワ(1966-2011、レオス・カラックスの妻)が困難な役柄を体当たりで演じ、ピエールが姉と呼ぶ母をカトリーヌ・ドヌーヴが演じ、前半と後半で極端な変化を見せます。
『ポーラ X』4Kレストア版は、2月21日(土)からユーロスペースほか全国にて劇場公開。
[作品情報]
『ポーラ X』
監督・脚本:レオス・カラックス
撮影:エリック・ゴーティエ
出演:ギョーム・ドパルデュー、カテリーナ・ゴルベワ、カトリーヌ・ドヌーヴ
1999 年/フランス・ドイツ・スイス・日本/カラー/135 分
配給:ユーロスペース
公式サイト http://carax4k.com









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