ジャン=リュック・ゴダール、濱口竜介、ヴィム・ヴェンダースらに絶大な影響を与えているフランスの巨匠ロベール・ブレッソンの傑作5作品の最新レストア版が、4月18日(土)よりユーロスペースにて公開されることが決定。5作品のポスタービジュアルおよび場面写真、そしてジャン=リュック・ゴダール、濱口竜介のコメントが公開されました。
「ドストエフスキーがロシア文学であり、モーツァルトがドイツ音楽であるように、ブレッソンがフランス映画なのだ(ジャン=リュック・ゴダール)
「身震いするほど恐怖することと、打ち震えるほど感動することは両立する。信じられない人は、ブレッソンのたどり着いた極北『ラルジャン』を見てほしい。ただし大画面と、大音響で」(濱口竜介)
『ラルジャン』 2Kレストア
高校生が軽い気持ちで使った一枚の偽札が、巡り巡って燃料配達員イヴォンの手に渡り、そこから雪崩のように悪が突き進みます。
題名の『ラルジャン』(L’Argent)とは、フランス語で金(かね)を意味する。原作はトルストイの中篇小説『にせ利札』。ブレッソンはこの小説で描かれる悪の連鎖を、透徹した眼差しで見つめました。
本作は、撮影当時、すでに80歳を超えていたブレッソンの長篇13作目にして遺作。
1983 年 カンヌ国際映画祭 [創造大賞] 1983 年 カイエ・デュ・シネマ誌ベストワン 1984 年 全米映画批評家協会賞 [監督賞]
監督・脚本・台詞:ロベール・ブレッソン | 原作:トルストイ『にせ利札』 | 撮影:エマニュエル・マシュエル、パスカリーノ・デ・サンティス | 音楽:J.S.バッハ「半音階的幻想曲と フーガ ニ短調 BWV903」 | 出演:クリスチャン・パテイ、カロリーヌ・ラング、マルク=エルネスト・フルノー、ヴァンサン・リステルッチ、シルヴィー・ヴァン・デン・エルセン、ミシェル・ブリゲ
1983 年 | フランス・スイス合作 | フランス語 | カラー | 85 分 | 1.66:1 | モノラル | 原題:L’Argent | 日本語字幕:高部 義之 | 配給:エタンチェ、ユーロスペース © 1983 Marion’s Films
『スリ』 2Kレストア
優れた人間は法を犯す自由があると考える青年ミシェルは、スリの技に魅了され自ら破滅の道を進みます。
ドストエフスキーの『罪と罰』をもとにブレッソンが描く魂の遍歴。前作『抵抗』に続き本作でも職業俳優は使われていません。
撮影当時16歳だったジャンヌ役のマリカ・グリーンは、これを機に俳優へ。元スリで奇術師のカッサジが指導したスリのシーンは、最小限のカメラワークと緊密な編集で、官能的ともいえる手の美しさを画面に刻み付けています。
監督・脚本・台詞:ロベール・ブレッソン | 撮影:レオンス=アンリ・ビュレル | 音楽:ジ ャン=バティスト・リュリ | スリ技術指導:カッサジ | 出演:マルタン・ラサール、マリカ・ グリーン、カッサジ、ピエール・エテックス
1959 年 | フランス | フランス語 | モノクロ | 76 分 | 1.37:1 | モノラル | 原題: Pickpocket | 日本語字幕:高部義之 | 配 給:エタンチェ、ユーロスペース © 1959 AGNESD ELAHAIE PRODUCTIONS CINEMATOGRAPHIE
『バルタザールどこへ行く』 4Kレストア
聖人のようにバルタザールと名付けられた小さなロバは、幼いマリーに引き取られ可愛がられます。やがてバルタザールは他の飼い主たちの手に渡り、次々と人間の業に翻弄されます。一方マリーは、幼馴染のジャックの求愛を退け、みずから求めるかのように苦難の道を歩んでいきます。
ドストエフスキーの長篇小説『白痴』の挿話から着想を得たブレッソンの異色作。
ブレッソンによれば、バルタザールの生涯は二つの図式からなっています。一つは、ロバも人間のような成長過程を辿るというもの。そしてもう一つは、ロバが人類の悪徳を象徴する人間たちに次々と苦しめられるというもの。
職業俳優を使わないブレッソンは、本作でも調教されていないロバを選びます。
マリー役は、一時期ゴダールの伴侶でもあったアンヌ・ヴィアゼムスキー。彼女は、この後、俳優、小説家へ。
1966 年 ヴェネチア国際映画祭 [審査員特別表彰/イタリア批評家賞 国際カトリック映画事務局賞] 1966 年 フランス映画批評家協会 [ジョルジュ・メリエス賞]
監督・脚本・台詞:ロベール・ブレッソン | 撮影:ギラン・クロケ | 音楽:シューベルト「ピアノソナタ第 20 番」イ長調 D959、 ジャン・ヴィエネル | 出演:アンヌ・ヴィアゼムスキー、フランソワ・ラファルジュ、ジャン=クロード・ギルベール、ピエール・ クロソウスキー
1966 年 | フランス・スウェーデン合作 | フランス語 | カラー | 96 分 | 1.66:1 | モノラル | 原題:Au hasard Balthazar | 日本語字幕:高部義之 | 配給:エタンチェ、ユーロスペース ©1966 Argos Films – Parc Film – Athos Films – Swedish Film Institut – Svensk Filmindustri
『少女ムシェット』 4Kレストア
重病の母とアルコール依存症の父を持つ14歳のムシェットは、学校で友人もなく孤独で苦しい日々を過ごしています。ある日、森で道に迷った彼女は密猟者のアルセーヌに助けられるも、その夜、辛い出来事が起こります……。
カトリックの作家ベルナノスの原作をもとに、ブレッソン自ら脚色した作品。この作品で音楽が使われるのは冒頭と最後のみで、劇中では背景音を組み立てた豊かな音響と切り詰められた台詞で緊張感が高められています。ジム・ジャームッシュは本作を映画史上のトップ10に選んでいます。
1967 年 カンヌ国際映画祭 [国際カトリック映画事務局賞] 1967 年 ヴェネチア国際映画祭 [イタリア批評家賞] 1967 年 フランス映画批評家協会 [ジョルジュ・メリエス賞]
監督・脚本・台詞:ロベール・ブレッソン | 原作:ジョルジュ・ベルナノス『新ムシェット 物語』 | 撮影:ギラン・クロケ | 音楽:モンテヴェルディ、ジャン・ヴィエネル | 出演: ナディーヌ・ノルティエ、ポール・エベール、マリー・カルディナル、ジャン=クロード・ ギルベール、ジャン・ヴィムネ
1967 年 | フランス| フランス語 | カラー | 82 分 | 1.66:1 | モノラル | 原題:Mouchette | 日本語字幕:高部義之 | 配給: エタンチェ、ユーロスペース ©1967 Argos Films – Parc Film
『白夜』4Kレストア
「こんな映画はない。永遠に新しい。 ―― ヴィム・ヴェンダース なぜ、あなたをとても好きなのかわかる?私に恋してないからよ」
ドストエフスキーの原作では19世紀のペテルブルクが舞台でしたが、ブレッソンは撮影当時のパリに移し、セーヌ河畔とポンヌフを背景に若き男女の出会いを見つめます。
70年代のパリの街、セーヌの夜を彩る歌や音楽、観光船の眩い美しさ……さまざまな魅力に溢れる傑作が、ついに4Kレストアされ、鮮明な映像でよみがえります。
1971 年 ベルリン国際映画祭 [国際カトリック映画事務局賞] 1971 年 英国映画協会 [サザーランド杯]
監督、脚本、台詞:ロベール・ブレッソン | 原作:ドストエフスキー | 撮影:ピエール・ ロム | 出演:イザベル・ヴェンガルテン、ギヨーム・デ・フォレ、ジャン=モーリス・モノ ワイエ
1971 年 | フランス・イタリア合作 | フランス語 | カラー | 83 分 | 1.66:1 | モノラル | 原題:Quatre Nuits d'un rêveur | 日本語字幕:寺尾次郎 | 配給:エタンチェ、ユーロス ペース © 1971 Robert Bresson
ロベール・ブレッソン傑作5作品の最新レストア版は、4月18日(土)よりユーロスペースにて公開。














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