『廃用身』5月15日より公開中
染谷将太主演で、久坂部羊の小説を実写映画化した『廃用身』が、5月15日(金)より TOHO シネマズ 日比谷ほか全国公開中。このたび公開舞台挨拶が行われ、染谷将太、北村有起哉、六平直政、中井友望、久坂部羊、𠮷田光希監督が登壇しました。
キャスト陣は、劇中で印象的なアイテムとして存在感を示す“流木”を一人ずつ持って登場。
染谷は上映前ということで「劇中のとあるシーンで、とある形で出てくる流木なんです。でも皆さんまだ映画を観る前ですもんね。『何のこっちゃ』と思うかもしれませんが……」と期待を煽りつつ次のようにコメントしています。
「作品が公開されて皆様に見てもらえるというのがすごく嬉しい反面、共にすごく緊張する、そんな映画です。いつも作品が公開されるとき、嬉しさと旅立っていく寂しさがあるのですが『廃用身』は何とも言葉にできないドキドキがあります。賛否両論が巻き起こりそうな……カラフルな感想が飛び交っていただけたら嬉しく思います」
𠮷田監督が原作と出会ったのは、自身がまだ大学生の20年以上前だったと語り、感極まった様子。
「当時大学生のころに原作を読んで、この作品をいつか映画にできたらなと思っていました。でも当時は本当にただの夢物語でした。本当に気持ちが込み上げてきて。こんなにたくさんの方に見守っていただけて、お披露目できるのは本当に嬉しく思っています」
原作者の久坂部は「横で監督にこんなにも感極まっていただいて」と𠮷田監督に温かいまなざしを向けると「書き手にとっては最高の読者です。こちらも感動しています。私の小説は映画化のオファーはいくつかあって、監督が決まったり脚本ができたりしたこともあったんですけど、全部途中で潰れていくんですね。で、『廃用身』も映画化の話をいただいた時に、一番映像化しにくい作品と思っていたので『多分潰れるだろう』と思っていたんです」と正直な胸の内を明かすと「でも監督とプロデューサーが丁寧に取り組んでいただき『ひょっとしたら本気なのか』と思ったんです」と当時を振り返りました。
染谷は、自身の演じる漆原という医師について次のようにコメントしています。
「漆原先生って本当に見る方によって感想が違う役。だからこそ、すごく大事にしていたことがある。先入観を持ってしまわれると良くないのでそれは明かさないですが、自分でもすごく勇気がいる役。僕らはお芝居をするのが仕事なのですが、本当にこの撮影期間中は、ひたすらA ケア(※注:高齢者の廃用身を切断するケア法)を広めようとしていた時間だったっていう、すごく不思議な時間でした。もう本当に一生懸命 A ケアを広めようとしていた日々だったなって、今思い返すと感じます」
A ケアに興味を持つ編集者の矢倉を演じた北村は次のようにコメントしています。
「役として、漆原先生の画期的な医療、哲学と言うと大げさかもしれませんけど、そこに少なからず共鳴したところがありまして。実際にこの映画を皆さんがご覧になってどう思われますか、っていうところとまさに重なる部分がある役。本当に賛否分かれるような映画だと思いますが、とにかく皆さんにフラットな状態で観ていただいて、それを見て何を感じてもらえたら」
第 1 症例者として治療を受ける高齢者・岩上を演じた六平は、上映前の舞台挨拶のため「ネタバレになっちゃうから言わ ない(笑)」と役柄の詳細には触れなかったが「全シーン大変だった。それはお客さんが観れば一目瞭然です」と断言。
最後に染谷は「本当に自分は見たこともないような映画だなと思いました。たくさんの倫理観も問われますし、医療もそうですし、介護もそうですし、人としてもそうですし。もはや映画としての倫理観も問われます。たくさん思うことがある映画だと思います。その思うことがあったら是非口に出していっていただいて、この衝撃を少しでも多くの方に広めていただけたら嬉しいです」と作品に込めた思いを述べました。
吉田監督も「気持ちよく見れない部分もたくさんあると思うのですが、これを作れて良かったと心から思える映画になりました。観終わったとき、この映画好きだった、嫌いだった、そんな気持ちも全部この映画の一部になっていくと思っています。皆さんが何か議論を交わせるような映画を作りたいなと思っていました。ぜひ最後までご覧になってください」と会場に呼びかけました。
“画期的”な老齢期医療の末路
ある町のデイケア「異人坂クリニック」に通うお年寄りの間で、漆原院長(染谷将太)が考案した“画期的な”治療が密かに広まっていました。究極のコスパの良い介護を目指すため、「廃用身」(麻痺などにより、回復見込みがない手足のこと)の切断を行った結果、「身体も心も軽くなった」「厳しい性格が柔らかくなった」などと予想外の“好ましい副作用”が現れたというのです。
噂を聞きつけた編集者・矢倉は、老齢期医療に革命を起こす可能性を感じ取り、漆原に本の出版を持ちかけます。しかしやがて、デイケアに関するとある内部告発が週刊誌に流出。さらに、患者宅で起きた衝撃の事件をきっかけに、すべてが暗転していきます…。
『廃用身』は、TOHO シネマズ 日比谷ほか全国公開中。
[作品情報]
『廃用身』
原作:久坂部羊『廃用身』(幻冬舎文庫)
監督・脚本:𠮷田光希
出演:染谷将太 / 北村有起哉 瀧内公美 / 廣末哲万 中村映里子 中井友望 吉岡睦雄 / 六平直政 音楽:世武裕子
配給:アークエンタテインメント
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公式サイト:https://haiyoshin.com/
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