『軍服をきた神様』8月上旬公開
台湾各地に50箇所以上あるといわれる⽇本神を、⽂化⼈類学者の藤野陽平と記録映像作家の遠藤協の⼆⼈が訪ね歩いたドキュメンタリー映画『軍服を来た神様』が、8⽉上旬よりポレポレ東中野ほか全国順次公開決定。メインビジュアルが公開され、遠藤協監督と出演者で⽂化⼈類学者の藤野陽平がコメントを寄せました。
「台湾に神様になった⽇本⼈がいる。とても興味深いので、台湾に⼀緒に⾏ってカメラを回さない?」という⽂化⼈類学者・藤野陽平の⼀⾔で動き出した本作。監督は⺠俗学的なモチーフを得意とし、『廻り神楽』(2017年/⼤澤未来との共同監督)で第73回毎⽇映画コンクールドキュメンタリー映画賞を受賞した遠藤協。藤野と遠藤が旅⼈として台湾各地に50ヶ所以上あると⾔われる⽇本神を訪ね歩く姿を、コロナ禍を挟み、⾜掛け6年に渡って記録しました。
かつて⽇本が植⺠地として統治していた台湾で、なぜ、⽇本⼈の(しかも軍服を着た!)神様が⽣まれたのか?その謎をたどるなかで⾒えてきたのは、それぞれの神様の数奇な運命であり、今を⽣きる⼈々との交流、台湾の⺠間信仰のあり⽅、そして、⽇本が台湾に残してきた戦争の痕跡でした。
遠藤協監督は次のようにコメントしています。
「これまで⾊々なところで⺠俗的なものを撮影してきましたが、本作ほど不可思議と奇縁に遭遇した現場は後にも先にもなさそうです。コロナ禍で台湾に⾏けない間も、彼の地に棲まう⽇本神のことを考えて過ごし、取り憑かれたようにして完成まで6年かかってしまいました。台湾に留まる⽇本⼈の霊たちが、かつてどのように⽣き、死に、そして死後を⽣きたのか。霊たちの声を聞くことは、彼らへの弔いであると思います。そんな作品を⽬指しました」
藤野陽平は次のようにコメントしています。
「漢字に⽶⾷と共通点の多い東アジア。特に⽇本と台湾は関係が近くて深いと⾔えるでしょう。ただ、相互理解は難しく、広く⾔われる「台湾は親⽇」という⼀本槍では説明しきれません。広さも⼈⼝も⽇本に⽐べると⼩さくても、⺠族も⾔語の多様性に富み、度重なる植⺠経験という歴史もあります。⽇台の宗教は共通点も多いのですが、⺠俗的な世界観には⼤きな隔たりもあります。⽇本軍⼈が祀られていると聞くと、ついつい親⽇的だからと考えがちですが、そこに広がる世界は奥⾏きのある⽣活史に裏打ちされた息づかいが感じられます。台湾宗教のフィールドワークをしていると、毎度、⾃分の偏狭な理解の枠組みを揺さぶられるような思いがします。この映画を通じて私たちが感じた魅惑的で摩訶不思議な感覚に皆さんも引き寄せられて、よりディープな⽇台交流のきっかけになったら嬉しいです」
宗教を超えた、日台の知られざる交流の歴史といま
むかしむかし。今よりちょっとむかし。台湾のとある場所に⽇本⼈の亡霊が現れました。
たたりを恐れた⼈々によって祀られたその亡霊は、⼩さな願いを叶えてくれる神様として、今では台湾の⼈々に親しまれています。⾒えてきたのは、それぞれの神様たちの数奇な運命であり、今を⽣きる⼈々との交流、台湾の⺠間信仰のあり⽅、そして、⽇本が台湾に残してきた戦争の痕跡でした。
必ず戻ってくる卒塔婆。オレンジ⾊のコウモリ。⽕葬場跡に寝泊まりする男性。⽇本神を⾝体に宿すシャーマン…。「不可思議」としか⾔いようのない出来事の連続の中で、⽇本神がかつて⼀⼈の⼈間として確かに存在した事実が明らかになっていきます。
異国の地でさまよい、死後の世界を⽣きる⽇本⼈の魂。その魂を慰撫し、神として祀る台湾の⼈々。神となった先祖と出会い直す⽇本の⼦孫たち。宗教的な⽂脈の違いを超えて、死者を悼み、弔う⼼が⽣んだ、⽇台の知られざる交流を描いたドキュメンタリーです。
『軍服を来た神様』は、8月上旬ポレポレ東中野ほか全国順次公開。
[作品情報]
『軍服を来た神様』
監督:遠藤 協(『廻り神楽』)
旅⼈:藤野 陽平(⽂化⼈類学者)
語り:中⻄ レモン
作曲・アニメーション:武 徹太郎
演奏:⾺喰町バンド 整⾳:⻩ 永昌
アドバイザー:三尾 裕⼦・陳 梅卿
プロデューサー:藤野 陽平・遠藤 協
製作・配給:三叉路フィルム
助成:⽂化庁⽂化芸術振興費補助⾦(⽇本映画製作⽀援事業)独⽴⾏政法⼈⽇本芸術⽂化振興会
⽇本|2025|107 分|台湾華語・台湾語・⽇本語
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