妻の霊が病院の受付で押し問答!『ユースフル・ゴースト』本編映像

『ユースフル・ゴースト』7⽉10⽇公開

ダビカ・ホーン主演、新鋭ラッチャプーム・ブンバンチャーチョーク長編デビュー作『ユースフル・ゴースト』が、7⽉10⽇(⾦)より新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ有楽町ほかにて全国公開。このたび、掃除機が病院受付で押し問答を繰り広げるシーンを捉えた本編映像が公開されました。

公開された本編映像は、掃除機に憑依した妻が、⼊院中の夫との⾯会を巡って病院の受付で押し問答を繰り広げる⼀幕を捉えたもの。

 

体調を崩した夫・マーチを⾒舞うため、掃除機に憑依した姿で病院を訪れた妻・ナットは、律儀に受付で⾯会⼿続きをしようと試みます。しかし深夜のため看護師から⾯会はできないと告げられると、「私は患者の妻です。いつでも会えるはず」と⾷い下がります。さらに「私は妻の霊です。掃除機に取りつきました」と衝撃の告⽩をするも、看護師は「亡くなったなら、もう法律上は妻ではありません」「明⽇の8時にお越しを」と、相⼿が掃除機であることなどまるで意に介さず、あくまで規則通り冷静に対応します。

 

押し問答の末、受付の椅⼦で静かに朝を待つ掃除機の姿が映し出され、本作ならではのシュールな魅⼒全開の場面となっています。

 

このシーンについて、ラッチャプーム監督は本作を定義づける重要なシーンであると⾔及。

 

「あの場⾯は私にとってこの映画を定義づけるものだと感じています。というのも、あの場⾯のおかげで、この映画は実は”システムと闘おうとする⼥性”の物語なのだと気づかされたからです。看護師だけでなく、僧侶や警察も彼⼥が夫と⼀緒にいることを認めず、闘わなければなりません。このような官僚主義の不条理さが映画全体のあり⽅を形づくっています」

 

ナットは夫に会うため、⾯会時間が始まるまで受付で待ち続ける……それは、システムの勝利を意味すると監督は⾔います。

 

「幽霊は抵抗しますが、結局はシステムが勝ちます。システムに同化することでしか幽霊は受け⼊れてもらえません。私はその孤独を描きたかったのです」

掃除機とのロマンスが国家をひっくり返す事件に発展?!

タイでは誰もが知る怪談「メー・ナーク・プラカノーン」(死後も現世にとどまり、夫と禁断の愛を深めていった⼥性“メー・ナーク”にまつわる物語)に着想を得たという本作は、亡き妻が掃除機に宿って夫の元へ戻ってくるという奇想天外な設定を起点にしながら、記憶と忘却、個⼈と社会、愛と有⽤性といったテーマへと静かに深度を増していきます。

 

幽霊が⽇常に存在する世界で、⼈間社会の価値基準や倫理がいかに恣意的なものであるかを浮かび上がらせると同時に、「記憶すること」がひとつの抵抗ともなり得ることを⽰唆するコメディ、ロマンス、ホラー、SF……様々なジャンルを軽やかに横断しながら、環境問題や労働、政治的抑圧といった現代社会の歪みに鋭く切り込みます。

 

粉じん公害が深刻化するタイ・バンコク。最愛の妻・ナット(ダビカ・ホーン)を呼吸器疾患で亡くしたマーチ(ウィサルット・ヒンマラット)は悲嘆に暮れる⽇々を送っていました。

 

ある⽇、ナットの魂は掃除機に宿るかたちで舞い戻り、ふたたび愛を確かめ合う⼆⼈。その頃、マーチの家族が経営する⼯場では、死亡した従業員の霊が機械に取り憑き、操業停⽌に追い込まれていました。霊に悩ま される家族や社会から拒絶されたナットは、⼯場の除霊に協⼒することで、夫への真実の愛そして⾃らの存在を“役に⽴つ幽霊”だと証明しようとしますが……。

 

『ユースフル・ゴースト』は、7⽉10⽇(⾦)より新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ有楽町ほかにて全国公開。

 

[作品情報]

『ユースフル・ゴースト』

英題:A Useful Ghost

監督・脚本:ラッチャプーム・ブンバンチャーチョーク 

出演:ダビカ・ホーン、ウィサルット・ヒンマラット、アパシリ・ニティポン、ワンロップ・ルンカムチャット、ウィサルット・ホームフアンほか

2025|タイ語、英語、イサーン語|タイ、フランス、シンガポール、ドイツ|130 分|字幕翻訳:橋本裕充 

配給・宣伝:SUNDAE(Powered by Filmarks)

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