『マルホランド・ドライブ』を思わせる女同士の激しい愛──『ファイブ・デビルズ』本編公開

レア・ミシウス監督タイムリープ・スリラー「ファイブ・デビルズ」アートポスターセリーヌ・シアマ、ジュリア・デュクルノーに続く才能として、今フランスで最も期待されるレア・ミシウスの長編第2作「ファイブ・デビルズ」が2022年11月18日(金)より日本劇場公開。このたび、「マルホランド・ドライブ」を思わせるような女性同士の激しい愛がうかがえる本編映像が公開されました。

公開された本編映像では、内に秘めた愛があらわになるカラオケでのワンシーンが切り取られています。

 

娘のヴィッキーが見守る中、ジュリアの手を引いてステージに上がった母・ジョアンヌは、切ない片思いの気持ちを情熱的に歌ったボニー・タイラーのバラード曲「愛のかげり」を静かに歌い始めます。

 

するとジュリアは、マイクを持つジョアンヌの手を握りしめ、見つめ合いながら「一緒にいればすべてうまくいく」と熱唱。その様子を遠くで見つめる父・ジミーの顔には、戸惑いの表情が浮かび上がります…。

 

長年秘密にしてきたジョアンヌとジュリア2人の気持ちが爆発する、物語の中でも非常に重要なシーンとなっています。

「内側から煮え立つような生命力が滲み出る」アデル・エグザルコプロスの存在感

「アデル、ブルーは熱い色」で主人公を演じ、世界を魅了したアデル・エグザルコプロス。

 

レア・ミシウス監督は彼女について「ジョアンヌ役にアデルが思い浮かんだ時、面白いことに、彼女は私が考えるジョアンヌとはむしろ正反対のキャラクターでした。物語のはじめ、ジョアンヌは冷たい人間で、内側は死んでいるも同然です。でも物語が進むうち、自分を守るために築いた壁にヒビが入り、彼女の生命力が現れてくる。アデルは冷たさとは真逆の人ですから、第二部でジョアンヌの生命力が爆発するまで、顔やジェスチャーを制御し、何も表現しないようにしなければなりませんでした。それでもアデルは、内側から煮え立つような生命力が滲み出るのです」と、その存在感を絶賛しています。

©2021 F Comme Film - Trois Brigands Productions - Le Pacte - Wild Bunch International - Auvergne- Rhône- Alpes Cinéma - Division

新しく公開された場面写真では、そんなアデル演じるジョアンヌが俯いて何かを考えている様子や、新体操を披露する10年前の彼女の姿が切り取られています。

嗅覚でタイムリープする少女が開く、母と叔母を巡る禁断の扉

本作品は、嗅覚に不思議な力をもつ少女を軸にしたタイムリープストーリー。彼女はこっそり母の香りを集めています。そんな彼女の前に突然、謎の叔母が現れたことをきっかけに彼女のさらなる香りの能力が目覚め、自分が生まれる前の、母と叔母の封じられた記憶にタイムリープ。やがて家族の運命を変える予期せぬ結末へと向かっていきます──。

 

「ファイブ・デビルズ」は、11月18日(金)、ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか全国公開。

 

[作品情報]

『ファイブ・デビルズ』

原題:Les cinq diables/英題:The Five Devils

監督:レア・ミシウス

脚本:レア・ミシウス、ポール・ギローム

出演:アデル・エグザルコプロス、サリー・ドラメ、スワラ・エマティ、ムスタファ・ムベング、ダフネ・パタキア、パトリック・ブシテー

2021/フランス/仏語/96 分/カラー/シネスコ/5.1ch/日本語字幕:横井和子 

配給:ロングライド

 

 (資料提供:ロングライド)

 

©2021 F Comme Film - Trois Brigands Productions - Le Pacte - Wild Bunch International - Auvergne- Rhône- Alpes Cinéma - Division