実話に基づく不当逮捕の実態!『Winny』予告映像公開

映画『Winny』本予告映像

2002年に金子勇が開発・公開したファイル共有ソフト「Winny」をめぐるネット史上最大の事件を描く映画『Winny』が、3月10日(金)に公開。このたび、本予告映像が公開されました。

公開された本予告映像は、ファイル共有ソフト「Winny」開発者の金子が自宅で突如逮捕、勾留されるシーンで始まります。

 

容疑は、著作権法違反幇助。しかし刺殺事件が起こったとして「このナイフを作った人を罪に問えるか?っつう話や」と弁護士の壇が語るように、それはあまりにも理不尽でした。

 

加えて、金子に対するあまりにも横暴な警察による文書偽造強制や検察官による不当な取り調べが続き、事件に対する技術テロ情報テロとマスコミの偏見報道もどんどん加熱していきます。

 

ソフト開発環境を根底から破壊してしまうような逮捕に対して、「戦うしかないですよ」と金子に訴えかけ策を練る弁護団。技術者の権利と未来を守るため「検察は国の未来の技術者、国⺠にこの逮捕・勾留は正しかったと胸を張って言えますか?」と検察官に対して訴える壇が映し出されます。しかし一方では、そんな彼らの真剣な想いとは裏腹に、組織のためという大義名分をもとに警察内部の腐敗が進行し続けていました…。

 

天才はなぜ警察に潰されたのか?7年に亘る挑戦と戦いの記録という緊迫感溢れる予告映像は、決意を胸に裁判所に向かう金子や一心不乱にプログラムを打ち込む様子、金子の実姉や弁護士の壇など、生前の彼を知る人たちから「まるで憑依したよう」と驚愕の声もあがった金子を演じる東出の姿も必見です。

当時大問題となった「Winny」事件の真相

「Winny」とは、金子勇(ハンドルネーム47)が開発したファイル共有ソフトで、インターネット上でつながった複数のパソコンでファイルを共有する分散ファイルシステムの技術を使用したもの。金子が電子掲示板サイト「2ちゃんねる」上で「Winny」を公開すると、瞬く間にユーザーは増え、ピーク時は200万以上の人が使用していたと言われています。

 

当時ではあまり利用されていなかったP2P技術を発展させ、データをバケツリレー方式で転送するため、匿名性が非常に高いのが特徴。そのため、映画やゲーム、音楽などの著作物データが許可なく流通し、著作権侵害の温床と指摘されて問題に。

 

一方で、その特性を悪用したウイルスも流行。感染すると意図せずデータが流出してしまい、警察や自衛隊の内部資料、企業の顧客情報や個人所有のプライベートファイルなどが漏えいし、回収不能に。当時の安倍官房⻑官は会見を開き「情報漏洩を防ぐ最も確実な対策は、パソコンでWinnyを使わないことです」と呼びかける事態となりました。

 

次々に違法コピーした者たちが逮捕されていく中、開発者の金子も著作権法違反幇助の容疑で2004年に逮捕。サイバー犯罪に詳しい弁護士・壇俊光は、「開発者が逮捕されたら弁護します」と話していた矢先、金子の逮捕報道を受け、急遽弁護を引き受けることになり弁護団を結成。金子と共に裁判で警察の逮捕の不当性を主張するも、第一審では有罪判決を下されてしまいます。しかし運命の糸が交差し、世界をも揺るがす事件へと発展し…。

 

なぜ、一人の天才開発者が日本の国家組織に潰されてしまったのか?本作は、開発者の未来と権利を守るために、権力やメディアと戦った男たちの真実を基にした物語です。

 

映画『Winny』は2023年3月10日(金)に全国公開されます。

[作品情報]

映画『Winny』

企画: 古橋智史 and pictures

原案: 朝日新聞 2020年3月8日記事 記者:渡辺淳基 

プロデューサー:伊藤主税、藤井宏二、金山

監督・脚本:松本優作

撮影監督・脚本:岸建太朗 

制作プロダクション:Libertas/制作協力:and pictures 

出演:東出昌大、三浦貴大

配給:KDDI/ナカチカ 

©2023 映画「Winny」製作委員会 

公式 HP:winny-movie.com

Instagram:winny_movie 

Twitter: @winny_movie