[IFFT2023リポートPart2]リビング収納からAVボードのあり方を考える、注目の2社

国内外で製造される高級家具をインテリアグッズとともに紹介する国際見本市「IFFT2023東京国際家具見本市」が、2月28日から3月3日まで、東京ビッグサイトで開催されました。ここではfy7dが注目したブースや製品についてご紹介します。

衣類収納とTVボードをセットで 柏木工 L Forming

一社目は、飛騨高山のKASHIWA(柏木工)が放つ3月4日発売の「L Forming(エルフォーミング)」シリーズ。コンパクト且つ軽快なデザインで、散らかりがちなLDK周りの小物を収めて居住空間を居心地よくするための“衣料収納”がコンセプトです。

確かに、帰宅してコートや鞄などをすぐ椅子に掛けるようになると、たちまち椅子の座やテーブル、床スペースなどありとあらゆる平面が“モノ置き場”になってしまいますよね。拙宅のLDKもまさにそう。

 

そこで、日常使いの空間にワードローブやチェストを置いてしまおうという現実的な発想で創り上げたのがこの「L Forming」だそう。近年奥行きもコンパクトになっているTVボードともお揃いの意匠、面一で揃えられます。

L Form TVボード(301,400円、税込)やカウンターボード(201,300円、参考出品)と組み合わせて、ロングコートを収納できるL Formingワードローブ(114,400円、税込)とチェスト(158,400円)を提案
L Form TVボード(301,400円、税込)やカウンターボード(201,300円、参考出品)と組み合わせて、ロングコートを収納できるL Formingワードローブ(114,400円、税込)とチェスト(158,400円)を提案

昭和18年創業の柏木工は、もともと受注内装扉を月産2万台も生み出す建材業者として生産体制を確立しているため、短期納品でのオーダーメイドはお手のもの。「L Forming」シリーズも受注生産ですが、納期は3週間ほどだそう。部屋に合ったサイズや色味をオーダーできるにもかかわらずリーズナブルな価格は魅力で、L Formingを足がかりにこうした収納家具を充実させていきたいとのことです。

 

東京・青山ダイヤモンドビルの東京ショールームにライフスタイル提案重視の品揃えがあり、ぜひ訪れたいところです。

収納バリエーションとしてのTVボード 匠工芸

好きなスタイルの収納家具を選び、オプションで背板や配線のための切り欠きなどを追加するという提案もあります。大型テレビであれば、好みのデザイナーの手によるロータイプを選び、加工してもらえば良いわけです。

松岡智之デザインで北海道・大雪山連峰麓の匠工芸が放つ収納家具「FAWN CABINET」は、ベースとなる3サイズを選び、前扉の有無やAVボードに相応しいガラスのフラップ扉、それ以外の収納部分の棚板や抽斗、摘まみを組み合わせて選べる仕組み。たしかに、AV機器を収納するフラップを中央でなく左寄せや右寄せにしたい場合や、抽斗や扉を指定したい場合ってありますよね。

 

また、追加の棚板、切り欠きや穴開けといった配線加工には追加料金で応じるという仕組みにしています。

デザイナーが想定したコンセプトを維持したままTVボードにしたい人には嬉しい選択肢です。

 

ショールームは東京・目黒の柿の木坂のほか、市営地下鉄「センター南」駅前に「匠工芸YOKOHAMA」を構えており、気軽に相談できます。

 

https://takumikohgei.com/yokohama/

 

(取材・写真・文:遠藤)