「W. ユージン・スミスとニューヨーク ロフトの時代」開催中
東京・恵比寿の東京都写真美術館では、ジョニー・デップ監督・主演映画『MINAMATA-ミナマタ』(2020)で近年話題になった20世紀のドキュメンタリー写真を代表するアメリカの写真家W.ユージン・スミス(1918–1978)の個展「W. ユージン・スミスとニューヨーク ロフトの時代 W. Eugene Smith and New York: The Loft Era」が6月7日まで開催中だ。
アメリカ・カンザス州ウィチタに生まれたスミスは、母親の影響で幼少期より写真に親しみ、地元紙『ウィチタ・イーグル』での活動を経て、1940年代から本格的に報道写真に取り組むようになりました。第二次世界大戦中にはグラフ雑誌『ライフ』の特派員として沖縄やサイパンなどの激戦地を取材。戦後も同誌を中心に、〈カントリー・ドクター〉、〈慈悲の人 シュヴァイツァー〉、〈水俣〉など、人々の生活に密 着した作品を次々に発表し、複数の写真と短い解説文を組み合わせて物語を紡ぐ「フォト・エッセイ」の 第一人者として確固たる地位を築きました。
1954 年に『ライフ』誌を退いたスミスは、ニューヨーク・マンハッタンのアパート、通称「ロフト」に移り住みました。そこは、セロニアス・モンクやマイルス・デイヴィスをはじめとするジャズ・ミュージシャン、サルバドール・ダリや抽象表現主義の画家たち、ロバート・フランクやダイアン・アーバスなどの写真家まで、時代を担う多彩な芸術家が集う場となり、頻繁に行われるジャム・セッションや交流の様子をスミスは写真に収めました。
この時期の作品は、従来のジャーナリズムの枠を超え、写真の芸術的可能性を探る試みに満ちています。
本展では、「ロフトの時代」とその前後の作品を中心に紹介し、報道写真家としてだけでなく芸術家としてのスミスの姿に光をあて、その作品を新たな視点から再考しようという趣向です。
第 1 章 偉大な都市〈ピッツバーグ〉シリーズ
第 2 章 ロフトの時代
第 3 章 Let Truth Be the Prejudice
第 4 章 水俣─報道と芸術の融合


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