「天地創造中の神様を見ているよう」──トルナトーレ監督ドキュメンタリー『モリコーネ 映画が恋した音楽家』

『モリコーネ 映画が恋した音楽家』トルナトーレ監督メッセージ動画

2020年7月に91歳でこの世を去ったエンニオ・モリコーネ。その弟子にして友人でもあるジュゼッペ・トルナトーレ監督が密着し、結果的に生前の雄姿を捉えた最後の作品となったドキュメンタリー映画『モリコーネ 映画が恋した音楽家』が2023年1月13日(金)に公開決定。このたび、平原綾香ら著名人12名が絶賛コメントを寄せたほか、トルナトーレ監督から日本の観客に向けた特別メッセージ動画も公開されました。

公開されたメッセージ動画では、家を訪ねた時いつも彼がピアノの前で聞かせてくれた音楽の新しいアイデアのことや、「まるで同い年のように」仕事抜きで音楽や映画、人生や家族について語り合ったたくさんの時間を懐かしむようにトルナトーレ監督が語っています。

 

ラストには、「日本の皆さんこんにちは。この映画はエンニオ・モリコーネに捧げた作品です。この映画が皆さんのお気に召せばと願っています」「この映画がエンニオ・モリコーネの生涯について情報を提供して、彼の音楽を愛する方々が人間性や個人史という視点から彼のことを知ってもらえたら嬉しい」「『モリコーネ 映画が恋した音楽家』を見てくれてありがとう。とても感謝しています。私と協力してく れた人がこの映画を慈しんだように、皆さんがこの映画を慈しんで下されば幸いです」「ありがとうございます、 映画をお楽しみに」と笑顔で語りかけます。

著名人がコメント 佐渡裕「絶対音楽と映画音楽の融合」

作曲家の菅野よう子は、「天地創造中の神様を見ているよう」と語ります。

 

指揮者の佐渡裕も、「『ニュー・シネマ・パラダイス』が大好きで、これまで何度もテーマを指揮してきた。モリコーネのこのメロディーはとにかく美しい、そして懐かしさと共に自分が子供の頃から大切にしてきたものへの愛情が、静かにけれど立体的に聴く者の感情を揺さぶる。彼の音楽は私の心に真の音の喜びを与えてくれる。モリコーネが映画音楽と絶対音楽との狭間で大きな苦しみと葛藤を抱えていたことを初めて知った。そして彼にこんなにもバッハから超現代音楽までの知識と挑戦があったことは大きな驚きだった。絶対音楽と映画音楽の融合、これこそがマエストロ・モリコーネが我々に残してくれた、とてつもなく大きな遺産だと思う」と感想を述べています。

 

美術監督の種田陽平は、「タランティーノ監督の『ヘイトフル・エイト』でモリコーネと同じ映画に関わることができ、本当に光栄でした。オスカー授賞式会場で、6度目のノミネートでついにエンニオ・モリコーネの名前が呼ばれた時、僕も夢中で拍手喝采をしていました。本作を見るといかに彼が挑戦を続けてきたのか、そしていかに映画音楽を愛してきたのかがわかりました。映画への愛に貫かれた人生に、本当に刺激を受けました」と感想を語っています。

 

ゲームクリエーイターの小島秀夫は、「モリコーネは、映画音楽に導かれ、孤独を編曲し、反発に抵抗し、多くのフォロワー達に影響を与え、偉大なるマエストロであり続けた。その生き様に誰もが感涙する。彼が“映画音楽”そのものであるなら、このドキュメンタリーは彼が奏でる永久保存版のサントラであり、人生のメロディだ。モリコーネのような音楽家は、もう現れない」と語ります。

 

歌手の平原綾香は、「開始5分で涙が溢れました。音楽家として生きるためのヒントがここにはあります。大好きなモリコーネと同じ時代に生きたこと、このドキュメンタリー映画に出会えたことに感謝!」

 

音楽評論・作詞家の湯川れい子は、「何てスゴい!!と、157分観入ってしまった。90歳になる人が500以上も手がけた自分の作品を、歌いながら語ってくれるのだ。私なんか、自分が書いたわずかなヒット曲の歌詞も覚えていないのに〜。『夕陽のガンマン』『ニュー・シネマ・パラダイス』『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』『ミッション』どれも音楽があってこそ、今も感動がリフレインしている」と感激しています。

人間味あふれるモリコーネの偉業と仕事術にも密着

本作品は、500作品以上の映画とTVの音楽を手掛け、アカデミー賞には6度ノミネートされ、『ヘイトフル・エイト』(15)で遂に受賞、全功績を称える名誉賞にも輝いたエンニオ・モリコーネ。そんな伝説のマエストロ自らが半生を回想する音楽ドキュメンタリー。

 

かつては映画音楽に対する芸術的評価が低かったため、幾度もやめようとしたという衝撃の事実の告白、そしてそれをいかにして克服したか──。数多の傑作の名場面や、ワールドコンサートツアーの演奏、さらにクエンティン・タランティーノ、クリント・イーストウッド、ウォン・カーウァイ、オリバー・ストーンら70人以上の著名人のインタビューによって、モリコーネの仕事術の秘密が明かされます。

 

『モリコーネ 映画が恋した音楽家』は、2023年1月13日(金)よりTOHOシネマズシャンテ、Bunkamuraル・シネマほかで全国順次ロードショー。

 

(資料提供:ギャガ株式会社)

[作品情報]

『モリコーネ 映画が恋した音楽家』

原題:Ennio

監督:ジュゼッペ・トルナトーレ

●本編登場作品(全51登場作品のうち一部):『荒野の用心棒』(64)『革命前夜』(64)『夕陽のガンマン』(65)『続・夕陽のガンマン 地獄の決斗』(66)『ウエスタン』 (68)『死刑台のメロディ』(71)『1900年』(76)『天国の日々』(78)『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』 (84)『ミッション』(86)『アンタッチャブル』(87)『ニュー・シネマ・パラダイス』(89)『Uターン』(97)『海の上のピ アニスト』(98)『ヘイトフル・エイト』(15) ほか

●出演著名人(一部):クエンティン・タランティーノ、クリント・イーストウッド、ウォン・カーウァイ、オリバー・ストーン、ハンス・ジマー、ジョン・ウィリアムズ、ダリオ・アルジェント、テレンス・マリック、ブルース・スプリングスティーン、ベルナルド・ベルトルッチ、ジェイムズ・ヘットフィールド、クインシー・ジョーンズほか

157 分/イタリア/カラー/シネスコ/5.1ch デジタル

字幕翻訳:松浦美奈 字幕監修:前島秀国

公式 HP : https://gaga.ne.jp/ennio/

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