「言うのもはばかられる父の隠された感情を理解」ダリオ・アルジェントの娘が心境を吐露『ダークグラス』インタビュー映像

アルジェント節炸裂のジャッロ・ホラー『ダークグラス』

『サスペリア』(77)、『フェノミナ』(84)、『サスペリア PART2』(75)を生んだ巨匠、ダリオ・アルジェント監督の最新作『ダークグラス』が4月7日(金)、新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ渋谷、池袋シネマ・ロサほかで全国順次公開されます。このたび、ヒロイン・ディアナ役のイレニア・パストレッリとアルジェント監督の娘アーシア・アルジェントのインタビュー映像が公開されました。

プロデューサーとしても名を連ねるダリオ・アルジェントの娘アーシア・アルジェントは、『トラウマ/鮮血の叫び』や『サスペリア・テルザ 最後の魔女』など、アルジェント作品にも度々出演。インタビュー映像でアーシアは、「父がこの脚本を書いたのは『スタンダール・シンドローム』直後でしたがプロデューサーとの問題で製作の話はなしに」と本作がお蔵入 りになっていたことを告白します。

 

時を経て、本作についてふと思い出したアーシアが、「ダークグラスは?」とアルジェント監督へ問いかけたことをきっかけに、脚本のコピーを1冊持っていた共同脚本家フランコ・フェリーニとアルジェント監督の2人で90年代前半だった舞台設定を手直しし、配給会社に読んでもらったという経緯を語りました。

 

また、「ある意味光栄に感じます。父の映画で演じられて。つまり...感情を放つ手助けができて。父の中にある恐怖、言うのもはばかられる父の隠された感情をね」とアルジェント監督の娘として作品に参加できたことへの心境も語っています。

 

一方、主人公ディアナ役を演じたイレニア・パストレッリは、『皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ』に出演し話題となった注目のイタリア人女優。

 

アルジェント作品のヒロインに抜擢されたイレニアは、突然目が見えなくなるという主人公を演じて次のようにコメントしています。

 

「感情を理解することが重要でした。(失明したことを知る病室のシーンでは)感情の面でどう演じるか理解する必要がありました。目を開いたら突然、暗闇の中なのですから」

アルジェント監督82歳の集大成

アルジェント監督が82歳にして前作から10年ぶりに完成させた本作は、自身のルーツであるジャッロに立ち返ったイタリアン・ホラー。2000年代初頭に脚本を執筆しながらも、製作サイドの事情で中止を余儀なくされた幻の企画がついに実現。盲目のヒロインがサイコパスの殺人鬼に脅かされる“見えない恐怖”をスタイリッシュに映像化し、第72回ベルリン国際映画祭におけるプレミア上映で大きな反響を呼びました。

 

本作の舞台は、イタリア・ローマ。娼婦ばかりを狙った猟奇的な連続殺人事件が発生し、その4人目としてターゲットにされたコールガールのディアナもまた、殺人鬼に執拗に追いかけられます。ある夜、車を衝突させられ大事故に遭い、一命を取り留めるも両目の視力を失ったディアナは、同じ事故で両親を亡くした中国人少年チンと一緒に暮らすこととなるも、殺人鬼はその後もディアナたちを殺害しようと執拗につけ狙います…。

 

『ダークグラス』は、4月7日(金)全国公開。

 

[作品情報]

『ダークグラス』

原題:Occhiali neri 

監督:ダリオ・アルジェント  

脚本:ダリオ・アルジェント、フランコ・フェリーニ  

音楽:アルノー・ルボチーニ 

出演:イレニア・パストレッリ、アーシア・アルジェント、シンユー・チャン  

提供:ロングライド、AMGエンタテインメント

配給:ロングライド  

公式サイト: https://longride.jp/darkglass/

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