細田守「まばゆい色彩に何度も目を奪われる」と絶賛。『ペルリンプスと秘密の森』

『ペルリンプスと秘密の森』12月1日公開

『父を探して』で第88回アカデミー賞⻑編アニメーション賞にノミネートされた“イベロアメリカ”の最重要作家のひとりアレ・アブレウ監督の最新作『ペルリンプスと秘密の森』が12月Ⅰ日に公開。このたび、本編特別映像が公開され、細田守監督ら著名人も絶賛コメントを寄せました。

公開された本編映像は、クラエとブルーオが、空飛ぶ木の小舟に乗って「ペルリンプス」との出会いの場へ出発するシーンを捉えたもの。

 

指南役は「魔法の森」で出会ったカマドドリのジョアン。「まったくきかん坊たちめ」「その後は家に帰るんだぞ」などと小言を言いながらも、彼らを送り出します。

 

ジョアンが奏でる、大木にぶら下がった楽器が奏でる幻想的な音色、乗船の合図を知らせるように枝から落ちる一枚の葉っぱ…うっとりするような音色に誰もが心奪われる魔法のような空間を切り取っています。

「子どもたちへのやさしさが溢れている」

著名人も絶賛コメントを寄せました。

 

細田守(アニメーション映画監督)は、「まばゆい色彩に何度も目を奪われる。ふたりの主人公の愛くるしさと、今そこにある待ったなしの問題とが、葛藤する。その先に、子どもたちへのやさしさが溢れている」と本作を評価。

 

岩井澤健治(アニメーション映画監督)も、「色を奏でる音楽と色彩の中の光と影、そのコントラストで描かれる情景は大きな試練と共に、希望に満ちた始まりへと繋がっている」と本作を紹介します。

 

木村絵理子(キュレーター/弘前れんが倉庫美術館副館⻑兼学芸統括)は、「子どもの頃のあの友達は、自分よりちょっぴり大人に見えていた。異なる環境で育った友達との違いに、大人になってから気づいた時の切ない気持ちと、どこか懐かしさを感じさせるカラフルな風景が、子どもの頃に大事にしていた宝箱やアルバムを開いた時を思い出すような映画です」と優しい眼差しでコメントしています。

 

倉持明日香(タレント)は、「見たことのない色彩で描かれる、魔法の森。 クラエとブルーオが目指しているものは同じであるはずなのに、すれ違いが生まれてしまう。この世界で私たち人間が本当に守りたいものとは何なのか、今こそ気付くべきだ」と自身に投影して感想を述べています。

 

tupera tupera(絵本作家)は、「私たちは巨人ではなく、この世界に生まれたちっぽけな生き物なのだ。深呼吸して、素直な眼差しで見つめることの大切さを教えてくれる、色彩豊かな美しい作品。今こんな時代だからこそ、多くの人に見てほしい」と絶賛しています。

 

森を守りたい…現代人へ問いかける、現実と希望

テクノロジーを駆使する太陽の王国のクラエと自然との結びつきを大切にする月の王国ブルーオの二人の秘密エージェントは、巨人によってその存在を脅かされる魔法の森に派遣されています。

 

森を守る唯一の方法は、光という形でこの森に入り込んだ「ペルリンプス」を見つけること。敵対していた二人は共通する目的のために協力し合うことに。しかし平和をもたらすという謎の生物を探すうちに、物語は思いがけない結末にたどり着きます。そこに隠された現代への問いかけとは…?

 

『ペルリンプスと秘密の森』は12月1日公開。

 

[作品情報]

『ペルリンプスと秘密の森』

原題:Perlimps

脚本・編集・監督:アレ・アブレウ(『父を探して』) 

音楽:アンドレ・ホソイ/オ・グリーヴォ

2022年 ブラジル/スコープサイズ/80分

日本語字幕 星加久実 

後援:在日ブラジル大使館 

配給:チャイルド・フィルム/ニューディアー

(c) Buriti Filmes, 2022