ホームシアターファン必見!カリモク家具のAVボード、全ラインナップ8モデルを紹介

これまでfy7dでもたびたび取り上げてきた、オーディオビジュアル機器の収納に最適化されたAVボード。目立つ場所に置くだけに、家電量販店に並ぶものではなく、見た目や機能、質感の面でちょっとこだわった製品が欲しいとおもったとき、意外といいものを見つけるのは大変。そのほとんどは、「ホームシアターチャンネル」(音元出版)で紹介しましたので、下のリンクをたどってお読み下さい。

 

本稿では、数ある家具メーカーの中でも先駆けとして取り組んだ「カリモク家具」のAVボード全8モデルをまとめて紹介します。

カリモク家具とは?

「カリモク家具」は、1947年に豊田自動織機の紡織機木部品の製造を行う刈谷木材工業株式会社として設立。ミシンテーブルの下請けとして加工技術を高めていきます。やがて、1962年には河合楽器のピアノ鍵盤、Kチェアの原型#1000、ステレオキャビネットなど、高度成長に乗って日本家庭に洋家具を広めた立役者となり、1964年にカリモク家具販売株式会社を設立、メインブランドの「カリモク」を広めます。

 

1983年には高級ブランド「Domani(ドマーニ)」をデビュー。以降、“ガチャ”にもなっているロングライフデザイン「カリモク60」、暮らしをメイクする「KITONO(キトノ)」、顧客の要望に応えたオリジナル商品「Chitano(チターノ)」、シンプル&ベーシックな店頭向け「Direttore(ディレトーレ)」、未使用材を有効活用する「Karimoku New Standard」、建築空間から家具と暮らしを考える「CASE STUDY」、DIY哲学と丁寧なものづくり「石巻工房」、針葉樹を始めとした未利用材活用「MAS」と10ものブランドを世に放っています。それ以外にも、海外展開やOEMも続け、持ち前の技術力を生かし、資材の調達からアフターサポートまで国内でカバーする日本最大級の木製家具メーカーとして成長を続けています。

 

fy7dでもたびたび取り上げているように、「CASE STUDY」「Karimoku Commons Tokyo」など多様な取り組みにも意欲的。量産ブランドでありながら、ハイテク機械の採用以上に、熟練の職人の手が入っているのが特徴。そのため、OEMにも柔軟に対応出来ることに注目していただきたいと思います。

自社ブランドのAVボードについてもざっと8モデルを揃えます。人気のカラーは、ウォールナット、オーク、モカブラウンの順です。

「ソリッドボード」

最初に紹介する「ソリッドボード」は、AVボードの先駆け的存在。いまや標準的ともいえるデザインですが、扉に横スリットを設け、リモコンの赤外線を透過しつつ放熱を図っています。裏にテーブルタップを置くスペースや、ボードの上下・左右を通線できる切り欠き、取り外し可能なバックパネル、幅木を避け壁寄せできる構造など、まさにのちのスタンダードとなったモデルで、未だにベストセラーです。2038mmの幅広サイズを選ぶ人が多いようです。

見えにくい細かい工夫については下記拙稿にも記載しているので、ぜひそちらもご覧下さい。

「スライドストレージボード」

人気No2が、この「スライドストレージボード」。左右の扉が吊りとなっており、スライドできるのが特徴。縦スリット、スモークガラス扉も選べます。

ソリッドRボード

人気No3が、この「Rボード」。無垢材の重厚感をRで和らげた造りが魅力。横に通しで入る2本のスリットがシャープに映えます。内部の仕切りを自在にカスタマイズできるのも他にはないウリ。

ソリッドボードジャスト

その名の通り、スペースに合わせてジャストサイズを選べるユニット型のAVボード。一枚天板も含め、さらに細かく調整できる1cm刻みでの間口に対応するオーダーが可能です。

ソリッドボードジャスト ミドルハイ

テレビ周りを造作したような仕上がりを演出できる、ソリッドボードの発展形。アクセントウォールのような無垢の扉が前面に押し出され重厚感があります。

セルタス

文字通りセル状のモジュールを足していき、“見せる”と“隠す”を自由に組み合わせて組む収納家具。シェルフとの組み合わせが8割を占めます。そのため、セルタス本体は比較的短めの1200、800、1800mmを選ぶ人が多くなります。柔軟なレイアウトが可能とあって、ベスト5に入る人気となっています。

ソリッドボード エッジ

ちょっと個性的なテレビボードはどうでしょう?ソリッドボードで、大型テレビのコーナー置きに対応したモデル。55インチ程度まで斜めに置けるうえ、フラット部分の奥行きが371mmに抑えられます。アシンメトリーなデザインがユニークです。

キャンバス

それまでの重厚なイメージを一変させるシンプルモダンなAVボード。スリットがありませんが、扉下の手掛け部分が斜めにカットされており、床からの反射で赤外線透過と吸気ができる仕掛けとなっています。配線をよく練られた収納キャビネットもぜひセットで。

スプーン

「テレビを格好よく壁掛けしたい、でも壁に穴開け出来ない」に応えたAVボード。壁掛け出来る幅1160mmの立ち上げ部分を構成するテレビボード単体でも使用できますが、横長のストレージボードをセットすれば、両者が一体化して、造作したような仕上がりになります。

家具ブランドにも、意匠だけでなく、機能面にも配慮された素敵なテレビボードがたくさんあります。せっかくホームシアターをやるなら、上質のAVボードを選びたいですね!